お返しの義務感をRPGで解く 創業92年ロワールがエンタメ化したカタログギフト戦略

創業92年の老舗ギフト会社・ロワールが、カード型カタログギフト「癒しのギフカ」を発売しました。

最大の特徴は、懐かしのレトロRPGの世界観でギフトを選べること。掲載商品を「HP(体力)回復」「MP(精神力)回復」という語彙で分類し、ゲーム内で見つけた宝箱やアイテム交換を通じて選ぶ体験へと変換しています。

レトロRPGの世界観でギフトを選べる「癒しのギフカ」

贈り物を受け取ったときには、喜びと同時に”お返しの義務感”がつきまとうという人は少なくありません。「お祝いをもらったから早くお返しを探さなきゃ」という感覚は、本来心温まるはずのギフト文化を一種のタスクに変えてしまいがちです。

そこで、ロワールはこの課題を真正面から捉え、「選ぶ時間」そのものをエンタメ体験に置き換えました。ギフトに遊び心を掛け合わせることで、義務感をやわらげ、贈る側・受け取る側の双方が楽しめる体験に変えようとしています。

ロワールが掲げるテーマは、「ありがとうをつなぐ、ひろげる」。感謝の気持ちを広げるというこのメッセージと、受け取り手が冒険を楽しみながら贈り物を選ぶ今回の体験設計は、世界観として一致しています。

スマホで完結するカード型カタログギフト「癒しのギフカ」

ここで注目したいのは、尖って見える企画の本質が、実用的な安心感に支えられている点です。RPG風のUIで楽しませながら、中身は受け取り手が自分で選べる実用的な商品のため、好みのミスマッチを防ぎます。「見た目はワクワク、中身は確実」という両立が、企画の説得力を生んでいます。

カタログギフトという成熟したカテゴリの課題を、エンタメの文脈で再定義する手法は、中小企業の商品開発にも応用できる事例といえるでしょう。

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