家族の絆と介護について考える~介護をテーマにした「家族謎解き体験」渋谷で開催

経済産業省が発足したOPEN CARE PROJECT事務局は、2024年11月13日(水)から2024年11月17日(日)まで、渋谷の特設会場で「家族謎解き体験『ただいまタイムループ』」を開催します。

本イベントは家族で介護について話し合う機会を創出することを目的としており、家庭内で介護をよりオープンに話題にできる環境を作り出す試み。社会全体で介護についての理解を深め、家族の絆を再確認するきっかけを提供しています。

イベントの狙いと背景

経済産業省は2023年3月、介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へと転換することを目指して「OPEN CARE PROJECT」を立ち上げました。これは超高齢社会を迎えた日本において、介護についての意識を高めるための取り組みの一環です。

2025年には第一次ベビーブーム世代約800万人が後期高齢者となり、日本は世界でも例を見ない超高齢社会に直面するといわれています。さらに高齢者の増加に加え、共働き世帯も増加している現状を踏まえると、多くの人が自身の人生設計の中で「介護」というライフイベントを考慮せざるを得ないとのこと。

このような状況のため、将来的に介護と仕事の両立が難しくなり、労働生産性の低下につながることが懸念されています。ゆえに介護に対してよりポジティブな視点から社会全体での理解を深めることが急務。

このような背景からOPEN CARE PROJECTでは、介護について話しやすい雰囲気を家庭内に作り出すことで、介護を「個人の問題」ではなく「社会全体の話題」として捉えてもらえるよう施策を打ち出しました。

家族謎解き体験『ただいまタイムループ』の詳細

「家族謎解き体験『ただいまタイムループ』」は擬似家族の没入体験を通じて、家庭内で介護について自然に話し合うきっかけを提供するイマーシブ体験型のコンテンツ。参加者は物語の中で家族として問題を解決していく過程を楽しみながら、介護の重要性とその課題について理解を深めていきます。

また、会場には関連する展示コンテンツも設置されており、体験終了後には自由に見学することが可能です。展示内容は家族の絆やコミュニケーションをテーマにした「家族うそ辞典」や「家族検定」、そして介護の話し方を練習できる「家族会話練習所」などが用意されています。

本施策での体験を通じて得た知識や気づきは、家族の間での対話を深めるきっかけを生み出してくれそうです。

より良い未来の実現のために

「家族謎解き体験」を通じて家族が介護について自然に話し合えば、将来の介護に対する事前の準備や心構えをつくることができるでしょう。さらに本施策が多くの人に届けば介護の実態が可視化され、異業種を含めた広範囲の分野で介護に関する諸対応が促進されるかもしれません。

「家族謎解き体験『ただいまタイムループ』」は経済産業省のOPEN CARE PROJECTの一環として、家族で介護について考える機会を提供するとともに家庭内でのコミュニケーションを促進するイベント。この取り組みを通じて介護についての理解が深まることで、より良い未来を実現するための備えが進むことが期待されます。

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