AI・フェイクニュース時代に蘇る 英国新聞社の伝説的CM
イギリスの老舗新聞社The Guardian(ザ・ガーディアン)が、創刊205周年にあわせて40年前の伝説的な広告を現代版として復活させました。
The Guardianは、英国を代表する新聞メディアのひとつで、政治・社会問題から国際報道まで幅広く扱う独立系メディアとして知られています。近年は、広告収入だけに依存せず、読者支援型モデルを強く打ち出していることでも有名です。
今回公開されたのは、英国広告史に残る傑作として語り継がれる1986年のCM「Points of View」(見方次第)の現代版です。
映像では、ある男性が別の男性を追いかける姿が映し出されます。最初は襲いかかろうとしているように見えますが、カメラが引くと実は落下してくる資材から助けようとしていたことがわかります。「ひとつの視点だけでは真実は見えない」というメッセージを、映像だけで見事に表現しました。
2026年版では、当時のCMに出演していたコメディアンのKathy Burke(キャシー・バーク)本人が再登場し、「あの頃より、今の方が何を信じればいいかわからない」と語ります。
背景にあるのは、AI生成記事、フェイクニュース、アルゴリズムによる情報の偏り、そして一部巨大資本によるメディア支配。40年前に「報道の見方」を問いかけていた広告が、今では情報社会そのものへの問題提起として機能しているのです。
SNSでは自分に最適化された情報ばかりが流れてくる時代だからこそ、The Guardianは「See the Whole Picture」(全体像を見よ)と訴えます。新聞社の広告でありながら、アルゴリズム社会への批評にもなっている、非常に現代的なブランディング施策でした。
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