全部0円!巨大レシート広告で感情訴求から導線設計まで一体化したOpenTable
感情を動かしてから行動を促すという設計は、広告における基本的な考え方でありながら、実際に落とし込むのは難しいでしょう。
レストラン予約サービスのOpenTable(オープンテーブル)がオーストラリア・メルボルンで展開した「The BillBoard」は、その設計を高い精度で実現した販促事例として参考になります。
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メルボルンのショッピングセンターに吊るされたのは、巨大なレシート型の展示物。一見すると飲食店の会計票ですが、そこに並んでいるのは料理名ではありません。
母親が抱きしめてくれたこと、夜中まで心配してくれたことなど、人生の中で当たり前のようにしてきたことが列挙されており、金額欄はすべて$0.00です。
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母親から受け取ってきたものは、本来いくら払っても返せない。そのメッセージを、レシートという事務的なフォーマットで表現しています。
最後に添えられたコピーは、「You’ll never settle the bill. But you can pick up the next one this Mother’s Day.」(その請求書を払い切ることは一生できない。でも次の食事代なら払える)。ここで初めて、この展示がOpenTableの販促施策だったことに気づきます。
OpenTableのような予約プラットフォームにとって、母の日のような感情が動くイベントで“主役”になるのは簡単ではありません。自社のレストランを持たず、サービスの実態は「予約ボタンを押すだけ」であるため、感情に直接訴えかける接点が少ないからです。
しかし、本施策では感謝という感情を先にかき立てることで、予約という行動がその延長として自然に成立しています。
縦長のレシートを吹き抜け空間に吊るしたビジュアルはSNSとの相性も良く、視覚的インパクトと感情コピー、予約への導線を見事に一体化させました。プラットフォーム型サービスの販促設計に、新たな視点を与えています。
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