リーガルAI企業なのに「AI」を語らない スタートアップの広告戦略

テクノロジー企業の広告で、機能もスペックも語らない。リーガルAI企業・Legora(レゴラ)がキャンペーン「The Man Behind The Man」(成功の裏で支える存在)で選んだのは、そんな“逆張り”の表現でした。

コピーは「We are to lawyers what caddies are to golfers(私たちは弁護士にとってのキャディーのような存在)」。プロゴルファーとキャディーの関係性を通じて、Legoraの提供価値が描かれています。

プレイヤーとして脚光を浴びるのはゴルファーですが、その裏には常に戦略を支えるキャディーの存在があります。風や距離、クラブ選択などを助言し、最終的な意思決定を支える役割です。

動画に登場するのは、PGAツアーで5勝を支えた実績を持つトップキャディー、Joe Skovron(ジョー・スコブロン)。

 

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Legoraは、“主役ではないが不可欠な存在”として自らを位置づけており、「だからこそ彼を主役に据えた」と語っています。弁護士が最終的な判断を下す“プレイヤー”である一方で、Legoraはその判断を支える“キャディー”のような存在。

弁護士の仕事を奪うのではなく、より良い意思決定を支える存在としてのポジショニングです。

ゴルフ観戦層と弁護士層が重なるという洞察に基づき、本キャンペーンはゴルフのメジャー大会のタイミングにあわせて展開されています。

また、広告内で「AI」という言葉がほとんど登場しません。リーガルテック企業でありながら、テクノロジーを語らず役割だけを伝える。この姿勢は、企業価値55億ドルと評価される同社の自信の表れとも読み取れます。

こうしたプロダクト説明を控えたブランディング広告は大手企業に多く見られますが、創業2023年のスタートアップがこの手法を選んでいる点が印象的です。

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