広告に関わるすべての人へ　“とある代理店”からのメッセージ

ロンドンに本拠地を構える広告代理店のBBHは、クライアントのニーズに応える尖ったクリエイティブを企画するエージェンシーとして知られており、賞レースにおいては常連とも言える強烈な存在感を放っています。そんなBBHのシンガポールオフィスは、自社のクリエイティブ力をアピールしつつ、競合他社を含むすべての広告代理店に向けてエールを贈ったセルフプロモーション動画を公開しました。

“Rinse ＆ Repeat（洗って、流して、もう1度）”という動画では、クリエイティブワークをシャワーにたとえて、常に新しいことに挑戦し続ける自分たちの苦悩と葛藤を表現しています。

「原材料はちょっとしょっぱい涙と、共感を促すような頷き、思わず盛れてしまうため息とほんのわずかな量のペパーミント」とし「何杯ものコーヒーを経て、これは一体何ラウンド目だ？ 何回やろうと関係ない、チームには緊張感が泡立つように溜まっていき、みんなの表情も曇っていく……それでもクラフト力と向き合い続ける。どれだけ失敗しようと、洗い流して次の仕事へ」と、良いクリエイティブを生み出すための苦労をただひたすら描いているのです。

「ついにその瞬間が来た。金賞、受賞。自分の名前が載った見出し。世界中からの注目。満足気なクライアント。得意気なプロデューサー。拍手喝采を浴びたら、ほら、洗い流して次の仕事へ」というフレーズで動画は幕を下ろします。

ブランドの資産を最大化しつつも大きな注目を浴びるクリエイティブを作るためにはとにかく根気強く目の前の仕事と向き合う……どれだけ輝かしい世界だったとしてもそこには見えざる苦しみがあるという生々しい“リアル”を描きつつ、同業者であれば思わず頷いてしまうようなメッセージ性が印象的なブランディング動画でした。

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