現代人は起きている時間の86%を動かずに過ごす? ASICSのユーモア広告
スポーツ用品メーカーのASICSが、10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせ、現代人の運動不足に警鐘を鳴らすユニークなキャンペーンを公開しました。
今回の企画の背景にあるのは、ASICSが世界31ヵ国・地域の約3万4,000人を対象に実施した調査です。自己申告の運動量から、回答者は起きている時間の平均86%を身体を動かさずに過ごしていると算出され、約4人に1人は1週間の運動時間が30分未満という結果になりました。
この深刻な状況を伝えるために制作されたのが、約10分間のドキュメンタリー風映像です。ナレーションを務めるのは、ハリウッド俳優のシガニー・ウィーバー。野生動物の生態を追う自然ドキュメンタリーのような語り口で、現代人の日常生活を観察していきます。
しかし、映し出されるのは大自然に生きる動物ではなく、オフィスでパソコンに向かう人やソファでくつろぐ人たち。まるで絶滅危惧種を観察するかのように、身体を動かさなくなった人間の姿をユーモラスに描いています。
さらに、ASICSは、野生動物の保全状況になぞらえ、人々の身体活動を3段階で評価する独自の指標も開発。運動不足という身近な問題を「絶滅危機」という意外な切り口から可視化しました。
一方で、キャンペーンは危機感をあおるだけではありません。ASICSは、わずか15分程度の運動でも心の健康に前向きな変化をもたらす可能性があるとして、日常生活の中で身体を動かすことを呼びかけています。
スポーツ用品の機能性や競技でのパフォーマンスではなく、運動がもたらす心身の健康に焦点を当てた今回の施策。深刻な社会課題をユーモアで伝えながら、「健全な身体に健全な精神があれかし」というブランド理念を体現した事例といえそうです。
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