日本ブランドは海外でどう戦う? ASICSのローカライズ広告事例
海外市場を開拓するブランドにとって、現地文化への理解とブランドらしさの両立は重要なテーマといえるでしょう。今回紹介するのは、日本発のスポーツブランドASICSが東南アジア向けに展開した「ASICS SportStyle」のキャンペーンです。
公開された複数のショートフィルムはいずれも、競技やトレーニングではなく、人々の日常の動きやコミュニケーションに焦点を当てています。そのなかでも印象的なのが、太極拳をモチーフにした映像です。
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公園で若者がゆっくり身体を動かしていると、近くにいた高齢女性が自然と加わります。
やがて2人は世代を超えて息の合った動きを見せ、ダンスのような軽快な表現へと発展していきます。
太極拳は中国文化圏を中心に東南アジアでも日常的な風景として親しまれており、現地の文化を自然に取り入れた広告です。
しかし、この施策から見えてくるのはローカライズだけではありません。キャンペーン全体を通じて描かれているのは、ASICSがSportStyleカテゴリーで発信しているブランドコンセプトそのものです。
SportStyleは、競技パフォーマンスではなく「スポーツを日常へ」という考え方を軸に展開されるカテゴリーで、スポーツ由来の機能性を持ちながらライフスタイルファッションとして楽しめる商品群を指します。
今回のキャンペーンでも、ランニングや試合シーンではなく、公園での交流や街中での何気ない動作が中心に描かれていました。
グローバル展開では、共通のブランドメッセージを一方的に打ち出すだけでは届きません。一方で、現地文化に寄せすぎれば、ブランドらしさが薄れてしまいます。
SportStyleという一貫したコンセプトを軸にしながら、太極拳という地域性のあるモチーフを取り入れることで、その両立を実現した事例といえるでしょう。
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