オンライン全盛の時代に“街貼り”で挑む 敦賀市発「SEAPORT」の逆張りPR
アパレルブランドの立ち上げでは、SNS広告やインフルエンサー施策を通じて、オンライン上で認知を広げる手法が定着しつつあります。
そんななか、福井県敦賀市発のストリートアパレルブランドSEAPORTが選んだのは、街なかへのポスター掲示でした。

本格ローンチに先立ち、敦賀駅前商店街振興組合の公認掲示板をはじめ、地域の店舗へポスターを展開。まずはリアルな街で存在感をつくることからブランドづくりをスタートさせています。
ストリートカルチャーはもともと、街から生まれた文化です。SNS上で世界中に発信できる時代になった今でも、その価値観の根底にはリアルな場所やコミュニティとのつながりがあります。
SEAPORTの施策は、そうした原点を改めて可視化したものともいえるでしょう。デジタルネイティブなブランドでありながら、最初の接点として選んだのはスマートフォンの画面ではなく街の風景。オンライン全盛の時代だからこそ、ポスターというアナログな手法がかえって新鮮に映ります。
ポスターの掲示先は商店街の掲示板だけではありません。美容室や自動車販売店など、地域に根ざした店舗にも協力を呼びかけています。広告枠を購入して一気に認知を広げるのではなく、ブランドの考え方に共感した人たちとの接点を少しずつ増やしているのです。
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さらに、印象的なのは、この施策をTikTokやInstagramでも発信している点です。ポスターが完成した瞬間だけに限らず、協力店舗を探しながら街を巻き込み、準備を進める様子までコンテンツ化。
ブランドが立ち上がる過程そのものを公開することで、ユーザーの関心を惹きつける効果が期待できるでしょう。
また、掲示協力店を訪れ、公式SNSを登録した人には特製ステッカーを配布。ポスターを見るだけで終わらせず、実際に店舗へ足を運ぶ行動へつなげることで、ブランドとの接触機会を増やしています。
一方で、今回の取り組みは販路拡大というよりも、地域との関係づくりに重きを置いた施策といえます。

今後はポスター掲示店舗をさらに拡大し、敦賀の街全体へ活動を広げていく予定とのこと。あわせて、タフなボディを採用したTシャツやスウェットなど、ファーストコレクションとなるアパレルラインの展開も順次予定されています。
地方発ブランドのプロモーションでは、まず全国的な認知獲得を目指すケースも少なくありません。一方でSEAPORTは、地域との関係づくりを先に進める道を選びました。
商品を売る前に街との接点を増やし、ブランドの存在を地域の日常風景の中へ浸透させていく。そのプロセス自体をコンテンツとして発信することで、ブランドの立ち上がりを共有体験へと変えている点に、今回の取り組みの特徴があります。
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