ペレの声で国民の感情に寄り添ったブラジル・Eloのブランディング

ブラジルは「サッカー王国」と呼ばれるほど、国民とサッカーの結びつきが強い国です。そんなブラジルで、決済サービスのElo(エロ)が公開したCMが話題を集めています。

描かれるのは、伝説の選手ペレが亡くなる4日前に残した最後のメッセージ。本人が生前に書き残した言葉を、AIで再現したペレの声で届けています。

「ブラジルを勝利へ導いた瞬間を思い出してほしい。私たちを動かすのは愛だ。その愛が、人生にも広がってほしい。」そんなナレーションとともに、ブラジルサッカーの名場面や人々の姿が映し出されます。

CMを最後まで見ても、Eloのブランドはほぼ語られません。最後の数秒、「Elo、ブラジルファンのカード」というナレーションが流れるまで、決済サービスの広告だとは気づかない設計になっています。

このCMが公開されたのは、ブラジル代表がワールドカップで敗退した直後です。落胆する人々に向けてペレの言葉を届けることで、国民に寄り添うブランドとしての姿勢を表現しています。

Eloは2026年初頭から「ブラジルファンのカード」というポジショニングを打ち出し、俳優や詩人を起用したフィルムをシリーズで展開してきました。ペレのCMはその流れを汲んだものです。

ブランドを主役にするのではなく、人々の感情を主役に据える。その姿勢こそが、長期的にブランドが選ばれ続ける理由になるのかもしれません。

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