100年に1度の次郎YEARが始動 海外人気を逆輸入した豊橋の“柿おこし”戦略

愛知県豊橋市は、生産量日本一を誇る特産「次郎柿」で街おこしを図る「豊橋の柿おこしVer.2026」を、JA豊橋と連携して始動します。100年以上の栽培の歴史を持つ次郎柿の魅力を改めて発信し、消費のさらなる活気づけを目指す取り組みです。

2026年を100年に1度の「次郎(26)YEAR」と位置づけ、収穫の最盛期を迎える10月下旬から11月中旬にかけ、国内外で一貫して使用するキービジュアルの展開やプレゼント企画、販促キャンペーンなどを順次実施します。

キービジュアルは、次郎柿を上から見た四角い形状が日本の伝統文様「七宝」柄に似ている点に着想を得て制作されました。海外でも日本を想起しやすい和柄をモチーフに、色調を抑え余白を生かすことで落ち着いた上質な空気感を表現。国内から海外まで一貫したデザインを採用し、世界に誇るブランド果実としての認知向上を狙います。

さらに、海外で“JIRO”の愛称で親しまれている実績に着目し、その人気を国内向けプロモーションに活用。外国人モデルが次郎柿を味わう表情を捉えたクリエイティブを制作しました。これらを落とし込んだポスターやポストカードを各種イベントで掲示・配布し、世界で愛されるイメージを通じてその魅力や価値を届ける設計です。

こうした情報発信と連動させ、実際に果実を味わってもらう試みとして「次郎(26)YEAR」にちなんだ合計2,600個の次郎柿をプレゼントする企画を用意しています。

市外に向けては、10月31日(土)から11月3日(火・祝)に横浜市で開催される「全国100年フード祭」の来場者や、11月9日(月)・16日(月)に東急の観光列車「THE ROYAL EXPRESS」へ豊橋駅から乗車した人へ手渡すほか、都市圏でのマルシェ販売も予定し、接点の創出を図ります。

一方、地元・豊橋市内でも秋のイベントに合わせて実施。11月7日(土)の「豊橋 炎の祭典」や11月8日(日)・14日(土)の「のんほいパーク」で来場者に届けるとともに、稀に収穫される五角形の実に合格祈願の意味を重ねた「合格次郎柿」を受験生へ配る応援企画も予定しています。なお、各会場での配布や販売はいずれもなくなり次第終了となります。

そのほか、貸し切った路面電車で柿の音読劇を鑑賞する「市電deなりきり絵本」や、謎解きとウォークラリーを組み合わせた体験型イベント「消えた“かじろう君”を探せ」など、地域資源を生かした参加型コンテンツも充実。

本施策の特徴は、海外での認知実績という客観的な事実を起点に、国内市場へ向けて産品の価値を再提示している点にあります。伝統文様に見立てたグラフィックや外国人モデルを起用したビジュアルによる訴求は、身近な農産物のイメージを新たな視点から捉え直すきっかけになりそうです。

数字の語呂合わせを施策のフックとしつつ、都市部でのサンプリングやマルシェ、地元での体験型企画を並行して進める設計は、内外へ産品の価値を届ける地域ブランディングの好例といえるでしょう。

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