テーマは「駅員さんの声かけ」 エスカレーターをユーザーとのタッチポイントへ
通勤・通学の途中で目にするおなじみの交通広告が変化すると、ちょっと新鮮な気持ちになる……そんな人が多いかもしれません。老舗化粧品メーカー、株式会社桃谷順天館が阪急電鉄・大阪梅田駅に掲出している5つの交通広告デザインをリニューアルしました。
株式会社桃谷順天館(ももたにじゅんてんかん)は、大阪府大阪市に本社を置く化粧品メーカーです。創業のきっかけは明治18年(1885年)に日本で初めて開発したという西洋医学処方化粧水「美顔水」。130余年の歴史があるという同社の看板商品です。
同社の広告スペースは、大阪梅田駅の2~3階ホームを結ぶエスカレーター10面にあたり、乗降客らがホーム階を移動しようとエスカレーターを利用する30秒間に着目。広告をカギとして、ユーザーとのタッチポイントを創出する試みだといいます。
看板商品を中央にデザインした広告は、これまで掲出されていた和服姿の女性たち、洋装の紳士などが行き交う創業当時を思わせるイラストを引き続き採用し、一般公募で決定したという同社の140周年ロゴを配置。同社が2025年6月に創業周年を迎えることをさりげなく伝えます。

実際の掲出風景
駅のホームで聞こえてくる駅員による「業務アナウンス」をキャッチコピーにアレンジした3種のポスターは、まさにそのコンセプトを体現したもの。目に映るキャッチコピーと耳に飛び込む駅員さんの声が、心のなかでマッシュアップされそうなユニークなアイデアです。

実際の掲出風景
今回リニューアルされた広告面のうち残りの2面は、2024年に立ち上がったスキンケアライン「レグラージュ」にあてられました。
こちらは、ハッシュタグを取り入れたキャッチコピーとInstagram広告風のデザインが印象的です。自社ECサイト「Cosmetic Museum」で発売しているブランドなので、SNS、オンラインの空気感を伝えるビジュアルになっているのかもしれません。
それぞれの製品・ブランドの魅力を限られたスペースで余すところなく伝えようとするこれらの工夫は、複数のブランドを抱える老舗企業ならではのアイデアかもしれません。今回の広告は短期間のみ掲出するものではないといい、これまでも・これからも大阪梅田駅のエスカレーターで、通勤・通学する人びとを楽しませてくれることでしょう。
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