1億人にリーチ!人気ゲーム『マインクラフト』を使った森林保護啓発キャンペーン

Case: To The Last Tree Standing

ポーランドとベラルーシの国境地帯に広がる、ビャウォヴィエジャの森。ここはヨーロッパに残された最後の原生林であり、ユネスコの世界遺産にも登録されているにもかからわず、違法な伐採が後を絶ちません。また本来であれば取り締を行うはずのポーランド政府も、伐採に対する抗議活動を却下するなど、森林の保護には消極的なのだそう。

豊かな動植物を育むこの森を保護するため、世界規模の環境問題に取り組む国際環境NGO・Greenpeaceはユニークなデジタルキャンペーンを実施しました。

できるだけ多くの人に森の存在と現状を知ってもらいたいと考えたGreenpeaceが着目したのは、世界中で大人気のゲーム『マインクラフト』。

自由にブロック等を配置して、建築や冒険を楽しむことができるマインクラフトの世界に、ビャウォヴィエジャの森を作り上げたのです。

500億個ものブロックを使い、700万本の木を植えてバーチャルの世界に描いた広大な森は、ゲームファンから注目を集め、オンラインニュースでも大々的に取り上げられました。

しかしこの後、Greenpeaceは驚きの行動に出ます。なんとたった1本を残し、残りの全ての木を切り倒してしまったのです。美しかった森は、切り株だらけの殺伐とした景色に。変わり果てた森の姿に、多くのユーザー達が衝撃を受けたといいます。

本施策は最終的に1億人以上にリーチし、17万人が森の保護を訴える嘆願書に署名したとのこと。自分の世界を作るというマインクラフトの特性を活かした、素晴らしく秀逸なキャンペーンでした。

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