アクリル板1枚で遺跡を蘇らせる セルビア発のローテク展示がSNSで話題

セルビアの14世紀の要塞、Kruševac Fortress(クルシェヴァツ要塞)に設置されたひとつの展示物が、Redditを中心に建築家や歴史家、文化遺産の専門家たちの間で話題になっています。


その展示は驚くほどシンプルで、遺跡の前に透明なアクリル板を立て、かつて存在していた建物の建築図を印刷して重ねただけ。スマホもQRコードもARヘッドセットも不要です。

正確な位置に立つと、現在の崩れた塔とかつての建物の姿が自然に重なって見えます。

近年、観光施設でのAR体験は急速に広まりました。遺跡にスマホをかざせば、かつての建物が3DCGで再現される。そんな演出も、いまや珍しくありません。

しかし、その一方で、アプリのダウンロードの煩わしさや高齢者には操作が難しいといった課題も指摘されており、せっかくの技術が十分に活用されていないケースも見受けられます。

今回のアクリル板は、そうした課題をすべて回避しました。今回の施策は、難しい操作を行う必要がなく、立ち止まって見るだけで成立します。年齢も言語も技術リテラシーも関係なく、すべての来訪者に等しく機能する設計といえるでしょう。

最新技術を使わなくても、人の想像力を引き出すことはできます。むしろ情報過多な時代だからこそ、こうしたローテク設計の価値が上がっているのかもしれません。

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