\ Pick of the week /先週の話題事例ピックアップ<5/4-5/10>
PR EDGEにおいて、先週たくさん読まれたPR事例・クリエイティブ事例をピックアップして紹介する「Pick of the week」。
今回は、夏油温泉、タカラベルモント、ルパン三世の湯 霧多布温泉ゆうゆ、Cali by Snoop、合同フェア「Youは何しに日本の出版界へ? 海外から来た私、日本で愛を叫び続ける!」の事例紹介記事をまとめてお届けします。
1. 温泉を泊まる場所から“関わる”場所へ 閉業中の夏油温泉再生プロジェクト

岩手県北上市にて地域まちづくり事業を展開するGETO Village株式会社は、2024年に無期限休業となった「夏油温泉観光ホテル」の再生を目指すプロジェクトを開始。クラウドファンディングを軸に「令和の社交場」をコンセプトとした事業の再生を目指します。
プロジェクトでは、ホテルを単なる宿泊施設として再生させるのではなく、温泉の社交の場としての役割を現代的にアップデートし、お湯に浸かりながら日々の役割や肩書を捨てて語り合い、自分を整えることができる「社交“湯”」としての再建を狙います。
クラウドファンディングのリターンの一部には、企業のウェルビーイング施策としても活用できる、社員全員の入浴フリーパス「法人カード」のプランも含まれており、ウェルビーイングという話題性の高いキーワードを用いることで、支援の裾野が広がるプロジェクトとなっています。
さらに、宿泊者も運営に参加できる「主客混合」モデルを導入し、人手不足という課題を体験価値とコミュニティの強化につなげる、参加型の地域マーケティング事例です。
2. ロビーが「ミニ万博」に! 他国パビリオンも巻き込み万博レガシーを本社へ移設

タカラベルモント株式会社は、大阪・関西万博に出展した大阪ヘルスケアパビリオン「量子飛躍する美の世界」を大阪本社1階ロビーへ移設し、新たな展示空間として完成させました。2026年5月1日(金)から5月6日(水・休)にかけては、一般公開イベントも実施。
一般公開イベントでは、海外パビリオンとして人気を博したヨルダン館やチリ館、さらに株式会社鼓月や太陽工業株式会社からも資料やコンテンツを借り受けて展示しました。一企業の拠点を万博ファンの交流拠点となる会場として開放する、共創の試みです。
同社にとって、大阪での万博出展は1970年に続き二度目。半世紀以上の時を経て再びこの地で万博を経験した企業だからこそ、その遺産を未来へつなぐことへの意志がうかがえます。
今回のブース移設は、大阪・関西万博(2025年)のスタッフユニフォームを全国の教育機関へ寄贈したアクションに続く第2弾と位置づけられています。「当社展示ブースからはゴミは一切出さない」というアフター万博の理念を表した、企業の誠実な姿勢がわかる取り組みです。
3. 北海道の公共温泉が「ルパン三世」に染まる 聖地ビジネスを強化するリブランディング

原作者モンキー・パンチ氏の故郷として、2011年に「ルパン三世 はまなか宝島プラン」を掲げて以来、15年近くにわたり大規模なIP活用を継続してきた北海道・浜中町。
そんな「ルパン三世の街」としての歩みが、2026年4月20日(月)、さらなる深化を遂げました。1999年に町民の交流や保養を支える拠点として誕生した公共温泉施設が、四半世紀を経て「ルパン三世の湯 霧多布温泉ゆうゆ」へと改称。施設全体を作品世界へ没入させる舞台へと刷新しました。
通常は無音であるはずの浴室にアニメの名曲BGMを導入し、壁面イラストや館内のミュージアム化、さらには公式ライセンサー協力による専用ロゴの開発まで敢行。単なるキャラクターを飾った温泉ではなく、ここに来なければ味わえない唯一無二の体験を設計しています。
物語を全身で浴びるような没入体験の創出が、地域の誇りを次世代へとつなぎ、浜中町の価値を世界へ発信する新たな「お宝」となることが期待されます。
4. ヒップホップの記憶を貴重な1本に込める Snoop DoggがTupacへ捧げる限定ワイン

アメリカのラッパーSnoop Dogg(スヌープ・ドッグ)が手がけるワインブランド「Cali by Snoop」が、Tupac Shakur(トゥパック・シャクール)との名曲「2 of Amerikaz Most Wanted」の30周年を記念したボトルを発表しました。
こちらは単なる商品プロモーションではなく、ヒップホップ史に刻まれた名曲と友情を祝う作品として設計されています。映像では、Snoop DoggがTupacとの関係性や当時の記憶を語りながら、2人が体現したアウトローとしての生き方を称える構成です。
注目したいのは、カルチャーそのものをプロダクトに宿らせている点。音楽・記憶・時代の空気といった無形の価値を、ワインというかたちに込めることで購買へとつなげています。「30年」という時間の経過も、ワインの熟成という特性と重なり、ストーリーと商品価値が自然に接続されています。
「2 of Amerikaz Most Wanted」は本来”指名手配犯”を意味する言葉。それをあえてタイトルに掲げ、楽曲や広告、ビルボードで祝福するように描くという発想は、日本の文脈ではなかなか見られないものです。
5. 多様性をコンテンツ化した共創PR 「Youは何しに日本の出版界へ?」

株式会社河出書房新社・株式会社クオン・株式会社光文社・株式会社すばる舎・株式会社ダイヤモンド社・株式会社双葉社・株式会社ポプラ社の出版社7社は、海外出身社員が企画・選書した合同フェア「Youは何しに日本の出版界へ? 海外から来た私、日本で愛を叫び続ける!」を、2026年3月下旬より全国の書店で順次開催しています。
本施策の特徴は、共感を起点とした読書体験の設計にあります。店頭でPOPやフリーペーパーを展開し、選者それぞれの原体験や作品への思いを可視化。
なぜその本を選んだのかという背景を通じて読み手の共感を喚起し、これまで関心のなかった作品にも手に取るきっかけを生み出すことが期待されます。
リアル書店での開催とジャンル横断の選書を掛け合わせることで、来店者が普段手に取らないジャンルや価値観に触れられる導線も生まれています。
アルゴリズムによって関心の近い情報に囲まれやすい現代において、店頭で思いがけない本と出会うことは、興味の幅を広げるきっかけになるはずです。
書店を本を買う場から、他者の視点と出会う場へと拡張し、来店や購買の新たなきっかけにつながる施策として、今後の展開にも注目が集まりそうです。
温泉地の再建や万博遺産の移設、そして名曲の記憶を宿したワインなど、既存の資産に新たな解釈を加え、価値や歴史を「次代へつなぐ」意思を感じさせる事例が目立ちました。
単なる保存やリニューアルに留まらず、現代的な文脈や共創の仕組みを取り入れることで、場所やモノの魅力を鮮やかに更新しています。クリエイティビティに満ちたアプローチが揃った1週間でした。
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