7,000タイプのバーチャル生活者を再現、博報堂が生成AIでマーケティングなど支援

博報堂は、生成AIを業務効率化やクリエイションのためだけでなく、「イマジネーション」のために活用し、生活者を深く理解するためのサービスプロトタイプを開発しました。

このサービスは、各分野で存在感の増していく生成AIを、博報堂のフィロソフィーのひとつである生活者発想を拡張するために活用。DX本来の意味である、デジタル技術によって“生活をより豊かにする”ことにつなげられないかという思いから開発されたものです。

毎年7,000人に調査を実施している博報堂オリジナルの大規模生活者調査データベース「HABIT」と生成AI技術をかけあわせ、7,000タイプのバーチャル生活者を生成。HABITデータから生活者の基本プロフィール・価値観/意識・生活行動・消費行動・メディア消費・ブランド評価の情報を生成AIに読み込ませることで、7,000タイプの生活者を再現しています。生成には、匿名化された調査データを基にしていて、セキュアな環境で活用されています。

例えば一般的に、部下が上司に対してなど、立場が違う人には深い本音は話しづらく、また初対面の場合短時間で心を開いてもらうのは難しいものですが、AIならばそのようなことはなくなります。

このサービスは、生成AIを活用して多様なバーチャル生活者をつくりだすことで、価値観・バイアス、状況などに左右されずに、忖度のないリアルな意見やニーズなど“あらゆる人の本音”を聞き出すことを目指しています。

バーチャル生活者との対話を繰り返し、商品・ブランドに関する感想や人間関係に関する悩みなどに耳を傾けることで、今後はマーケティング・商品開発をはじめ、組織づくり、アイディエーション、ワークショップといった多岐にわたる領域での活用を想定しています。

現在、プロトタイプとして博報堂社内で試験的に利活用・ブラッシュアップを実施。そして、今後は対外的なサービス展開も見据えているものとなっています。

また、このサービスではバーチャル生活者のインサイトやペルソナ、カスタマージャーニーの把握、そして時間や場所、コストなどに制約のないユーザーインタビューを可能にします。

さらに、メッセージアプリのようなやりとりによってバーチャル生活者の感情を引き出すメッセージUIや、複数のバーチャル生活者同士の会話を観察するようなカンバセーションUIなど、生成AIの可能性を最大限に引き出し、利用者のイマジネーションを刺激するUIやUXデザインにも注力されています。

開発にあたっては、サービス開発やUXデザインの専門チームであるhakuhodo DXDと、高度なAI・データサイエンススキルを持つData Science Boutiqueが知見を活かし取り組みました。外部パートナーとして、AI/IoTを活用したサービス開発の支援拠点であるMicrosoft AI Co-Innovation Labを利用。

そして、AIのスペシャリスト集団である株式会社Laboro.AIと連携もしています。このプロジェクトには、テクニカルディレクター・UXデザイナー・データサイエンティスト・アートディレクターなど多様な専門家が参画し、最先端の生成AI技術と博報堂の深い生活者理解を融合させて、サービス実現しています。

博報堂はこのサービスを通じて、生活者の声を聴き、DXの本来の目的である「生活をより豊かにする」取り組みを推進していくとしています。また、今後も博報堂は、生成AIを駆使し、人々の生活を豊かにする新たなサービスの開発を予定です。

生成AIを活用する事例は増えていますが、大規模なデータベースの情報をもとにした多様な生活者を作り出すことで、商品企画からマーケティングなど、実際に商品やサービスを世に送り出す前に欲しかった情報を手に入れて反映することを可能にしています。

さらに、実際の人間相手ではないことから、純粋な商品やサービスに対する反応が引き出せるとあれば、あらゆるビジネスで有益なシーンがあることが想像できます。すでに社内での試験運用とブラッシュアップ済みとのことですが、今後、さまざまな業種で実際に使用されることでより一層実態に近いものにしていくなど、利活用の幅が広がっていきそうな取り組みです。

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