「食パンは何枚切りが好き?」SNSと店頭で大調査するベーカリーのCP施策の背景とは

今年創業77周年を迎えるダイヤは、大阪を中心に展開するベーカリー「クックハウス」などで、「食パンは何枚切りが好きか」を調査することを発表しました。調査に協力した方の中から、抽選で30名にデイリーブレッドをプレゼントするキャンペーンとなっています。世間でよく言われる、「関西人は本当に厚切り食パンが好き」なのか? 今回の調査結果は、12月に発表予定です。

1946年の創業時から食パンを販売してきたダイヤ。とくに“明日のパン”の代表であるデイリーブレッドは、天然酵母の種類や低温熟成の温度などを研究し、少しずつ改良を加えて現在の味にたどりつきました。しかし、同じ食パンでもスライスする厚みによって味わいが変わり、好みがわかれます。

多くのパン屋では、1斤を約30ミリずつに切り分けた4枚切り、24ミリの5枚切り、20ミリの6枚切りとしてカットしています。この数ミリの差が、トーストしたときに大きな食感の差になります。

今回は、クックハウスで77年間愛される“明日のパン”の代表のデイリーブレッドの4枚切り、5枚切り、6枚切りを対象に、何枚切りが好きか、またその理由についてInstgramと店頭アンケートなどにて大調査。クックハウスのユーザーの好みを知り、今後のパン作りに生かしていきたいとしています。

じつは、ダイヤのある大阪市生野区は、約60の国や地域につながる住民が暮らしています。外国籍住民比率は、都市部のなかでは日本一となっていて、住民の5人に1人が外国籍です。そんな生野区で77年間、日常的に外国籍の人たちと関わりを持って商いを続けてきたダイヤには、現在4つの国の国籍を持つ従業員が在籍。日々ダイヤのパン作りを支えてくれています。なかでも、ベトナム国籍の従業員が60名と最も多く、そのなかから初めての係長が誕生もしています。

関西人は厚切り食パンが好きなのか、という今回の市場調査ですが、展開するエリアの外国籍住民の増加という、日本のあちこちで起こりつつある事象が背景にあるともいえます。変化の波を感じ取り、実際に日々を暮らす人々の好みをあらためて調査、今後の商品作りに生かしていこうという施策です。毎月1日に新商品を3~5種類程度発売するために、商品開発は、工場で働く職人たちからアイデアを募り、社内コンペによって決めているというダイヤの社風を感じさせる取り組みとなっています。

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