題字の12字種から新フォント開発 新聞社The Globe and Mailのブランド戦略

新聞社にとってブランドの象徴といえばロゴや紙面デザインですが、カナダの老舗新聞社・The Globe and Mailはそこからさらに発想を広げ、自社専用の書体(フォント)をブランドの資産として開発しました。

同社が発表したのは、マストヘッドに使われている文字をベースに新たに開発したオリジナル書体「Globe Display」です。マストヘッドに含まれていた26文字中12字種を起点に、不足していたアルファベットをデザインし、ブランド専用の書体として完成させました。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Brand New(@brandnewbyucllc)がシェアした投稿

The Globe and Mailは、1844年創刊の「The Globe」をルーツに持つ、180年以上の歴史を持つカナダ有数の新聞社です。

近年は、情報収集の場がSNSやデジタルプラットフォームへと分散し、メディアへの信頼も揺らぐなか、長年築いてきた信頼を守りながら、次世代の読者とどうつながるかという課題に直面していました。書体開発は、その課題に応えるブランド戦略の一環でもあります。

動画では、ロゴの特徴であるセリフや文字の太さ、角度などを分析しながら、新しい文字がどのように設計されたのかを紹介しています。

完成した書体は、これまでロゴだけでは表現できなかったコピーや見出し、広告、OOHなどにも展開され、あらゆるコミュニケーションにThe Globe and Mailらしさを持たせることが可能になりました。

近年はブランドカラーやサウンドロゴ、モーションなど、企業独自のブランドアセットが重視されています。その中でも、毎日のように大量の文字を発信する新聞社だからこそ、「文字そのもの」をブランド資産にした発想はユニークでありながら非常に合理的です。

ロゴは見る機会が限られますが、文字は記事や広告、SNSなどを通じて毎日読者の目に触れます。そのすべてがブランドらしさをつたえる接点になると考えれば、フォントへの投資は単なるデザイン刷新ではなく、長期的なマーケティング戦略といえるでしょう。

その他のマーケティング事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=26
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る