乳癌発症から克服までの気持ちの変化が如実に浮彫になる“上から読む想いと、逆さから読む想い”

Case: First Haircut

コスメティック&フレグランスブランドのUltaが、毎年10月の乳癌啓発月間に合わせて公開した、「乳癌患者が語る想いを逆から読み上げることで、発病から克服までの気持ちの変化を表現した心温まる動画」をご紹介します。

動画に登場するのはTracy DeSotoという女性。乳癌を発症した時の想いを以下のように綴っています。

この思いは決して忘れない
この病は私から美を奪い去る

私を納得させようとしないで
この旅路の終わりには明るい未来があると

よく考えてみたら
人生は不公平(だ)

たとえ
日々希望に満ちていていた(としても)
私の勇気は長く続かない

そして本当ではない
私は強い(ということは)

なぜなら
恐怖心はとても強力だ

もはや考えられない
打ち勝てる(なんて)

これ(は)
勝るの
私の前向きな気持ち(を)

私にはなすすべがない

そしてあなたは私がこう言うのを決して聞かないだろう
私はそれでも美しい(と)

抗がん剤治療により髪の毛が抜け落ちると同時に、病に向き合う気持ちも弱くなり、いつしか希望も失い、暗く悲しみに打ちひしがれてしまっている気持ちが伝わってきます。

動画は、この彼女の告白と共に、長く美しい髪を持ち生き生きとした笑みを浮かべていた彼女が、髪を失い虚ろな表情でベッドに横たわる姿になるまでの変化を映し出しますが、ここで転機が訪れます。

これまで流れていた寂しげな曲から力強さを感じる曲へと曲調が変化し、先ほどと同じ告白が、今度は下から上へと逆から読み上げられます。

私はそれでも美しい

そしてあなたは私がこう言うのを決して聞かないだろう
私にはなすすべがない(と)

私の前向きな気持ち(は)
これ(を)
勝るの

打ち勝てる

もはや考えられない
恐怖心はとても強力だ(なんて)

なぜなら
私は強い(から)

そして本当ではない
私の勇気は長く続かない(ということは)

日々希望に満ちていていた
たとえ
人生は不公平(でも)

よく考えてみたら
この旅路の終わりには明るい未来があると

私を納得させようとしないで
この病は私から美を奪い去ると

この思いは決して忘れない

先ほどと同じ言葉ですが、逆から読むことにより、彼女の気持ちの変化に合わせて、希望に満ち溢れ力強く生き抜く決意がにじみ出るものに変わりました。

動画に映し出される彼女も、病を懸命に克服し、再び髪の毛が生え、遂には発症後初めて散髪をするまで髪も病も順調に回復した様子がわかります。

健康な人であれば、散髪は特別なものであるばかりか至って日常的なものですが、癌を患い一度髪を失った人にとって、再び散髪する機会を迎えることは、何事にもかえることができない大きな喜びの一つであると言えます。

また、Ultaは、SNS上でハッシュタグ#UltaPinkOverをつけて、乳癌撲滅キャンペーンのテーマカラーであるピンク色の化粧をしたり、髪をピンク色に染めたセルフィーを投稿するよう呼びかけており、投稿された写真1枚あたり1ドルをBreast Cancer Research Foundationへ寄付するとしています。

癌を発症して失意のどん底に陥った患者が、癌と向き合い、希望を持って打ち勝つまでの長く苦しい気持ちの変化を、“逆さから読み上げる”ことで見事に描いている動画です。ぜひ一度ご覧下さい。

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