世界初!デング熱の感染を予防する“虫よけ新聞”

Case: The legendary posters

デング熱による被害が拡大しているスリランカでは、2013年は3万件、過去6か月間でも1万3千件の感染例が報告されています。

時には生命を脅かすこともあるデング熱による感染を少しでも予防するために、同国の主要日刊紙・Mawbinaは、蚊よけ効果があるシトロレナを配合したインクで新聞を印刷し、市民を感染から守るという取り組みを実施しました。

虫よけ効果があるシトロレナを利用したキャンペーンは、同国のデング熱週間を通して実施されました。最初に制作されたのは、シトロレナでコーティングしたポスター広告。

同国の文字が蚊を捕えているかのようにデザインされたポスターは、バス停に掲示され、バス待ちの市民を蚊から守る働きをしました。

このポスターは、デング熱週間期間中新聞でも掲載された他、facebookでもシェアされ、シトロレナが施されていることにより“一文字一文字が蚊をブロックする効果がある”ことを広く訴求しました。

また、デング熱週間にはデング熱の予防策を特集する多くの記事が各種メディアに掲載された他、シトロレナが配合された虫よけパッチが子供たちに配布されました。

そして、世界保健デーと重なったデング熱週間最終日、Mawbima新聞は朝刊と夕刊の全ページを虫よけ効果があるインクで印刷し、世界初となる“虫よけ新聞”を発売しました。

通常より増刷して臨んだものの、予想以上の反響を得た結果、朝刊は朝10時には全店舗で完売したといいます。売り上げは30%増加し、なにより読者数が3万人も増えたことにより、より多くの市民へデング熱予防を呼びかけることに成功しました。

朝刊や夕刊が読まれる時間帯は、蚊が最も発生する時間帯と重なっており、新聞を手にした多くの市民を一時的に蚊から守ることができたという本取組み。

今後も継続して実施されるのかは未定とのことですが、一見デング熱の予防と無関係とも思われる業界との連携が大きな成功を納めたことにより、実質的で効果的な予防策を画策するにあたっては他業種との連携も有効的であることを示したプロジェクトでした。

世界各地で実施されたクリエイティブなCSR活動に関心のある方は下記もご覧ください。
企業のアイディアと実行力が光るCSR活動(まとめ)

動画はコチラ

参考サイト

Springwise
http://www.springwise.com/newspaper-printed-ink-repels-mosquitoes/

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