ワールドカップの不満をビジュアル1枚で広告に変えたAir Transatの戦略

2026年ワールドカップをめぐり、ファンの間で広がっているのはチケット価格への不満です。FIFAのダイナミックプライシングには欧州で正式な苦情が提出されるなど、試合内容よりもチケット価格が話題になる状況が続いています。

カナダの航空会社Air Transat(エア・トランサット)が展開したのは、その不満をそのまま広告にしたOOH。内容は非常にシンプルで、左半分にサッカーピッチの芝、右半分に青空。その境界線に描かれた白線が飛行機雲へとつながり、2つのメッセージが並んでいます。

「Watch Portugal」(ポルトガル代表を観戦する)チケット価格:$3,870、「See Portugal」(ポルトガルへ行く)往復航空券:$799。試合を観るより、その国へ行くほうが安いというメッセージを1枚のビジュアルで伝えています。

さらに、この広告はリアルタイムのチケット価格をもとに数字を更新する設計になっており、スポーツ関連の話題の中に自然に溶け込みます。

以前PR EDGEでは、ワールドカップの盛り上がりをあえて逆手に取り、「試合から逃げる旅」を提案した旅行会社Big 4 Travelの販促施策を紹介しました。(詳しくはこちら

今回のAir Transatのアプローチも発想の根にある問題意識は近いものがありますが、切り口は異なります。

Big 4 Travelがサッカーに興味のない層に向けて「逃げる選択肢」を提示したのに対し、Air Transatが狙うのはサッカーが好きでチケットを買えずにいるファン。試合会場ではなく、応援する国そのものへ行くことで、スタジアムとは別のかたちでサッカーを楽しめるという提案です。

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