「発売前から推理に没入」ミステリー小説の新しいプロモーション

東野圭吾最新刊『あなたが誰かを殺した』(講談社)の発売発表とともに、今回の作品の舞台となる高級別荘地の地図が発売に先駆けて先行公開され、話題となっています。累計1400万部突破の加賀恭一郎シリーズ最新作の、最新「事件」のヒントとは……。

8月4日に発売が告知されて以来、SNS上では「加賀はなぜ休暇中なのか?」「警視庁の加賀が別荘地にいる理由は?」「過去の『どちらかが彼女を殺した』『私が彼を殺した』の2作との関連性は?」などと話題沸騰となっている、加賀シリーズ最新作『あなたが誰かを殺した』。その9月21日の発売に先駆けて公開されたのが、物語のヒントのひとつである作品舞台となる「別荘地」の全貌。地図のイラストを手がけたのは、イラストレーターの芦刈将さんです。

閑静な避暑地に建つ5軒の別荘。

ここに集うのは、様々なセレブです。

総合病院を経営する夫妻と我が儘な一人娘と、その婚約者。

大企業の会長とやり手の妻と、その部下家族。

経営者の妻と公認会計士の夫のパワーカップルと、中学生の娘。

別荘地に移り住んだ未亡人と、その姪と夫。

そして、いまは空き家になっている別荘。

彼らが集うのが、この地図に描かれた別荘地です。

いったいここでどんな事件が起きるのか。

被害者は誰で、どの家で事件が起きるのか。

そして、なぜ加賀恭一郎は、東京から離れたこの地で謎解きを行うことになったのかーー。

発売まであと約1ヵ月、この美しい地図からヒントを探ってください。

情報過多の現代において、これだけ情報が氾濫してくると、「発売前にどんな情報を出すか」の価値が重要になってきていることを感じます。宮﨑駿が監督を務めるスタジオジブリの映画『君たちはどう生きるか』において、情報を出さない、という情報露出の戦略が話題になったのも同様といえます。東野圭吾氏の新作プロモーションがおもしろいのは、発売されてしまったらネタバレしてしまう小説の「ストーリー」の価値を、発売前までいかに引き伸ばすか、という点においたところ。話もわからないのに、地図を公開するなんて、意味があるのかないのか……けれども、新作を待つファンにとっては、なにかしらの「情報」が提供されることがなにより大切となります。今後、こういう「仕掛け」つきの小説や映像作品が増えてくれるとワクワクさせられておもしろいと感じる施策がありました。

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