母親と2人の娘かと思いきや…… 児童婚の現実を浮き彫りにしたユニセフの啓蒙動画

アフリカのユニセフは、児童婚と強制結婚の撲滅を目指すための啓蒙動画をエジプトとスーダンで公開し、3人の異なる年齢の家族の歪な関係性を描くことで、若くして結婚を強いられることが比較的稀である国の住民であっても共感できるよう訴求しました。

料理をする中年の女性、机に向かってぬり絵をする少女、そして布団に包まれた乳児の3人を紹介するところから動画ははじまり、一見すると母親と2人の子どもを映しているかのような印象を受けます。「ママ、わたしがデザインした服を見て。色は青がいいかな? スーダンは暑いし夏用のドレスも作ろうかと思っているの」と完成した絵を料理中の女性に見せる少女――話の途中から乳児の泣き声が入り、女性は鍋をかき混ぜる手を止め、乳児を抱き上げます。

「スーダンらしい素敵なデザインだと思わない? ねえ、いくつになったらわたしのデザインを本物の服として作れるかな?」と夢を語る少女に、女性は乳児を渡しながら「あなたはもう母親なの。責任があるの。そんな夢のことなんか語っていないでこの子の面倒を見なさい」と伝えます。

まだ10代前半かのような顔立ちの少女が、母親として夢を諦めなければならない現実がこの世に存在しており、根絶しなければならない風習として描くことで視聴者に強い共感を呼びかけました。

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