テレビ売り場をジャックして山火事映像を映すWWFのPR施策
家電量販店のテレビ売り場では、多くの人が画質を見比べるために足を止めます。画面に映るのは、美しい自然や映画、スポーツなど、テレビを魅力的に見せる映像ばかり。そんな当たり前を覆したのが、WWF(世界自然保護基金)ポルトガルによるキャンペーン「Fire on Display」です。
これまでもPR EDGEではWWFのクリエイティブな施策を紹介してきましたが、今回もまた、身近な売り場を社会課題をつたえる場所へ変えた、WWFらしいアイデアが光ります。
WWFは、ポルトガル全土にある家電量販店FNACとDartyの52店舗で販売されているテレビ画面をジャックし、実際にポルトガルで発生した大規模な山火事の映像を流しました。
買い物中にふとテレビを見ると、映っているのは燃え広がる森林。普段とは異なる映像に、来店客は思わず足を止めます。
さらに高画質テレビだからこそ、炎や煙の迫力がよりリアルに伝わります。本来は画質を魅力的に見せるはずのディスプレイが、皮肉にも山火事の深刻さを鮮明につたえるメディアへと変わりました。
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普段流れている美しい自然映像とのギャップが「なぜ今日は違う映像なのか」という違和感を生み出し、メッセージへと自然に引き込まれます。
広告は目立つ場所に置くだけでは届きません。「人がどんな期待を持ってその場所を見るのか」を理解し、その期待をあえて裏切ることで、より強く印象に残ることがあります。
テレビを売る場所を、山火事について考える場所へ変えたWWF。メディアそのものの役割を見直した、印象的なPR事例でした。
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