岡山の魅力は誰が語れば響くのか? アパホテル開業CMが起用した地元出身の落語家

アパホテルを展開するアパホテル株式会社は、2026年8月6日(木)に開業するアパホテル&リゾート〈岡山駅新幹線口〉に合わせ、新しいTVCM「地元の魅力」篇と「アパの魅力」篇を2026年7月7日(火)から放送しています。語り手に選ばれたのは、岡山県赤磐市出身の落語家・春風亭昇吉さんです。

観光や出張で訪れる街の魅力を、誰の言葉で伝えるか。タレント起用の手法は数あれど、その土地で生まれ育った人が語ることで、地域の情報に実感や親しみを持たせやすくなります。

昇吉さんは20歳頃まで岡山で過ごし、上京して春風亭昇太さんに入門、岡山県初の落語家真打となった人物。東京大学経済学部を卒業し、気象予報士・防災士としても活動しながら、年間300件を超える公演をこなしています。

高座で一席を披露する春風亭昇吉さん

この多彩な経歴は、単なる知名度ではなく「岡山を代表する知性」という格を映像に添えています。開業する土地と起用する人物の出身地を重ねたキャスティングが、この広告のポイントといえるでしょう。

「地元の魅力」篇では、岡山城や岡山後楽園、きびだんごや桃、ままかり寿司といった名所や味覚を、温かみのある語りで紹介。「アパの魅力」篇では、プールや露天風呂、映画見放題といった館内のサービスを、落語家ならではの巧みな話芸でコミカルに伝えています。

この企画の核心は、CM全体を「落語」という語りの形式にのせたことにあります。ホテルの開業告知は、立地や客室数、設備のスペックを並べる情報発信になりがちです。

しかし、高座に見立てた昇吉さんの一席を通すと、施設の紹介が話芸の一部として届き、広告特有の押しつけがましさがやわらぎます。

昇吉さんの話芸を生かして岡山とホテルの魅力を伝えることで、地元出身者ならではの説得力と落語の親しみやすさを両立し、開業告知に土地への敬意を感じさせています。

高座に見立てたセットで岡山の魅力を語る落語家の春風亭昇吉さん

誰が語るかによって、同じ情報でも届き方は変わります。開業地と出演者の出身地を重ね、その人ならではの言葉で街とホテルの魅力を伝える。アパホテルの岡山でのCMは、土地との縁を出演者選びの基準に据えるという、地域に根ざす施設の広告づくりの参考になります。

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