64年間“名無し”だったキューちゃんを命名 東海漬物の話題化設計
東海漬物株式会社は、ロングセラー商品「きゅうりのキューちゃん」のリニューアルに合わせ、新CM、SNS、店頭施策などのコミュニケーション施策を展開しています。
今回のリニューアルでは、醤油の香りや旨味にこだわり、さらにごはんに合う美味しさを追求するとともに、パッケージの栄養成分表示を1食(15g)あたりに変更することで、塩分を気にする生活者が摂取量を把握しやすいよう工夫が施されています。

また、リニューアルに合わせて、パッケージに描かれているキャラクターを8代目のデザインに刷新。さらに、初めて正式な名前を設定し、「キューちゃん」と命名しました。
「きゅうりのキューちゃん」という商品名自体は長年知られている一方で、パッケージに登場するキャラクターにはこれまで正式な名前がありませんでした。
多くの人が見たことのあるキャラクターに実は名前がなく、「64年間名前がなかったキャラクターがついに命名された」という事実そのものにニュース性を持たせることで、キャラクターの命名という一見小さな変化を、話題化につながる仕掛けへと昇華しています。

さらに、妹キャラクターとして「リーちゃん」も登場。キャラクター同士の関係性をつくることで、今後のCMやSNS、店頭などで展開できるコミュニケーションの幅も広げています。
また、今回のキャラクター施策には、社外へのPRだけではなく、社内を巻き込む仕掛けも取り入れられています。妹キャラクター「リーちゃん」の名前は、社員から183案を募集し、6案に絞ったうえで全社員による投票を実施。最終的に「リーちゃん」が選ばれました。

キャラクターの命名というマーケティング施策を社員参加型にすることで、社員自身がブランドについて考え、商品への関心を持つきっかけに。
同時に、「社員183人から名前を募集」「全社員投票で決定」というプロセス自体が、社外に向けても発信できるストーリーになるなど、PRとインナーブランディングを同時に達成する施策設計となっています。
今回のリニューアルでは、「漬物売場に人を呼べ」をコンセプトに、さまざまなコミュニケーション施策を実施します。
2026年8月31日(月)からは、松下洸平さんを起用した新CMを放映。「ごはん篇」では、松下さんがきゅうりのキューちゃんと白米というおなじみの組み合わせを楽しみながら、食感や旨味といった商品の特徴をアピールします。
「ポテトサラダ篇」では、松下さんが、商品を細かく刻んでポテトサラダに混ぜこむアレンジレシピを紹介。この食べ方は、店頭キャンペーンでも「キューちゃんポテトサラダ」として提案されます。ご飯のお供として食べることが多い漬物という商品カテゴリーに、新たな組み合わせを提案することで、喫食シーンを広げ、商品の購買促進につなげています。
さらに、アレンジレシピの紹介はシリーズ商品「こつぶキューちゃん」の認知拡大にも寄与しており、一つの食べ方提案を複数商品の接点として活用しています。

また、テレビ離れの進む若年層にも商品を知ってもらい、興味を持ってもらうことを目的に、同社ではSNS施策を展開。すでにレシピの掲載などで6万人のフォロワーを抱えるインスタグラムを活用した企画や、X公式アカウントを新たに立ち上げ発信を行う予定です。
東海漬物オフィシャルInstagramでは、2026年9月に人気インフルエンサー4名とのタイアップを実施。メーカー側から一方的に商品の魅力を説明するのではなく、第三者の視点によってロングセラー商品の新しい魅力を発見してもらう設計になっています。
ロングセラー商品は、長く売れているからこそ新たな話題性の獲得が難しくなりがちです。本施策では、商品のリニューアルをきっかけに、キャラクターの命名、SNS、店頭施策、社員参加といった複数の接点を創出。新しい話題と体験を作り上げることで、ブランドの認知拡大と購買を促す取り組みとなっています。
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