「たこ焼きマッソー」が魅せる、箱を起点としたコミュニケーションの可能性

おもに貼箱を製造している紙器メーカーである松原紙器製作所は、今年9月にコクヨ東京品川オフィスにて開催された『PASS THE BATON MARKET vol.13』に参加。そこで、愛媛県松山市にあるたこ焼き店「たこ家」とコラボレーションしました。箱の面白さに軸を置き、たこ焼きを筋肉に見立てた「たこ焼きマッソー」の企画・デザインで、多くの来場者に楽しんでもらいました。

今回の施策は、社内で自由にアイデアを募ったところ、箱を使って、もしくは箱に関係なく「楽しいことをしたい」「面白いことをしたい」という傾向が強いことが判明したところから出発。機能性やコストのみにとらわれることなく、箱を通じてコミュニケーションを作り、人の心を動かす。依頼されたことをそのままに作るだけではなく、商品の背景や実際に使うシーンまで想像する。そんな企画・設計することが、松原紙器製作所の求める「面白さ」につながるのではないかと考え、今回の企画が生まれました。

まずは、今までの殻を破り「面白いことに乗ってくれそう」「面白いことをしている」印象を周囲に与える必要があるという結論に。そのための活動第一弾として「たこ焼きを面白くする箱を作る」という機会を活かして、企画・デザインを実施しました。愛媛県のたこ焼き店「たこ家」とコラボレーションし『PASS THE BATON MARKET vol.13』へ参加。通常ならば船形の器に入れられるたこ焼きですが、箱をきっかけに楽しめる、印象に残るたこ焼き店を目指して「たこ焼きマッソー」が誕生しました。

今回の企画「たこ焼きマッソー」の仕掛けのポイントは、たこ焼きを腹筋に見立てること、箱のキャラクターを3種類から選べること。また、たこ焼きを食べ終わるとマッチョだったキャラクターがガリガリに痩せるようなイラストが現れること、たこ焼きが入っていたトレーを外すとさらにイラストが現れること、そして、キャラクターの立体パネルで箱やトレーを回収し、撮影スポットとしても活用したことです。

当日は用意した800箱以上が完売となり、記念に箱の写真を撮影する方や箱を持ち帰る方も多く、たこ焼きを食べるだけで終わらない体験を提供することに成功しました。

既存の容器の固定概念をくつがえし、たこ焼きを筋肉に見立てるという箱のアイデアありきの施策。食べる時も食べた後も写真に撮ってSNSなどでシェアしたくなる技あり事例です。ほかの商品だったらどんな箱のコミュニケーションができるのか、箱を起点とした企画・設計による新しいコミュニケーションの形を実感できる施策がありました。

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