目指せ、未来の芸術家!貧しい子供たちに夢と希望を与えるバーチャル美術館体験
Case: Future reality
移民の国、アメリカ。アメリカンドリームを夢見て世界中から多様なバックグラウンドを持つ人々が集まってきますが、やはり現実は厳しく、多くの人が苦しい生活を送っています。
貧困家庭に育つ子供たちを様々な側面から支援する非営利団体・Oasis Art Centerでは、アートや音楽などの創作活動を通して精神的サポートを行うと同時に、隠れた芸術的才能を発掘するためのプログラムを実施しています。
その一環として行われたのが、スプレーを使って壁に落書きをするグラフィティアーティスト・Lebaさんを講師に招いた美術クラス。子供たちは先生のアドバイスを受けながら、キャンバスに自由な発想で絵を描きあげました。
満足そうに自分の作品を掲げる子供たち。これだけでも十分素晴らしい試みですが、実はこの後、驚きの仕掛けが用意されていたのです。
いつものようにセンターを訪れた子供たちにLeba先生が手渡したのは、VRヘッドセット。不思議に思いながらも言われるがままに装着してみると、そこはカリフォルニアの有名な美術館・Long Beach Museum of Art(ロングビーチ美術館)の中でした。
「ようこそ、ロングビーチ美術館へ!今日は君たちをバーチャルツアーに案内します。」と美術館のスタッフが話し始めると、目の前に広がるリアルな世界に、子供たちはびっくりした様子。
するとガイドの男性は「この素晴らしい作品を見て下さい。」と言って数枚の絵を紹介しました。それを見た女の子は「あっ」と驚き、嬉しそうに口を押えます。
そう、Oasis Art Centerはロングビーチ美術館の協力のもと、子供の描いた作品を実際に展示し、その様子をバーチャルリアリティーで本人たちに見せたのです。
「私の絵がある!夢みたい!」と声をあげる子供たち。自分の絵が美術館に展示され、多くの人の目に触れることは、かけがえのない体験になったに違いありません。
このバーチャル体験が現実のものとなるように、そして彼らが夢と希望に向かって歩き出す第一歩となるようにと願って企画された、素敵なサプライズ。もしかすると近い将来、この子たちの中から世界的アーティストが登場するかもしれませんね。
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