物言わぬ生き物たちが“目で語る”。ボリビアの環境破壊を伝えるWWFの啓発ポスター

Case: Take Action

WWF(世界自然保護基金)が南米・ボリビアで公開した啓発ポスターをご紹介。
2019年、ボリビアでは火災によって650万ヘクタールもの森林が消滅したことを知らせ、ジャングルのさまざまな生き物たちの「瞳に映った炎」を通じて、その深刻さを伝えたのです。

「目の当たりにした小さな生き物たちが、たくさんいるのです。」 というキャッチコピー。カエルの瞳には、炎に包まれる森が映っています。

メガネザルの瞳にも。

ヘビの瞳にも。

そして南米を代表する野鳥・トゥッカーノの瞳にも。ジャングルに住むあらゆる生き物たちが、自分の住処を焼き尽くす炎を見ていることを、このポスターは伝えています。

いままさにこの瞬間も、自分の住処を破壊され、命を危険にさらしている生き物たちがいる──。ポスターではこうした残酷な事実を静かなタッチの写真で伝え、彼らが安全な環境を手にするための支援を呼びかけています。

野生生物たちは、語るすべを持ちません。しかし、暗闇のなかで彼らの目に映るその炎は、彼らの危機を説明するには十分すぎるのです。

「静かな脅威」を伝えるWWFのポスター

WWFではこれまでにも、極力まで省いたコピーとともに強烈な光景を示す写真を用いた広告を数多く製作してきました。

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環境破壊は、静かに進みます。常に目を凝らし、その変化に敏感になっていなければ、気づいたときには取り返しのつかない事態となってしまうのです。写真の力を最大限に活かし、淡々と、そして鮮烈に「現実」を突きつけるポスターでした。

(via Ads of the World)

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