路上に描かれた子どもの身長計 オーストラリア発・子どもホームレス問題のCSR広告
子どもの成長を壁に刻む習慣は、家という場所があってはじめて成り立ちます。その記録が路上の壁に描かれているとしたら——多くの人が立ち止まるはずです。
オーストラリアのチャリティー組織We Are Mobiliseが、Youth Homelessness Matters Day(若者ホームレス問題啓発の日)にあわせて展開したキャンペーン「No Place To Grow」(育つ場所がない)は、その違和感を設計の核に据えています。
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シドニーとメルボルンの路上の壁に、4〜12歳の子どもたちの平均身長をもとにした手書きの身長計が描かれ、一言が添えられています。「No child should grow up on the streets.」(子どもが路上で育つべきではない)。
オーストラリアでは現在、28,948人の子どもと保護者が安定した住居のない状態にあるとされています。しかし、その多くは路上で眠っているわけではなく、テントや車、知人宅を転々とするなど、見えにくい形で存在しています。豊かな国として知られるオーストラリアでも、この現実は続いているのです。
身長計は本来、家の中で刻まれる記録です。それが路上の壁に描かれているという視覚的なズレが、統計やデータよりも直接的に家がないという現実を訴求。言葉で説明するのではなく、文脈のギャップで気づかせる設計です。各身長計の下部にはQRコードが設置されており、スキャンすればその場でWe Are Mobiliseへの寄付が完結します。
感情が動いた瞬間に行動できる導線まで含めた、社会課題を人々の日常に接続するCSRコミュニケーションの好例といえるでしょう。
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