少女たちの未来を奪う『児童婚』根絶へ。ユニセフの心に刺さる啓発動画「A storybook wedding」

Case: Sadly Ever After

長年国際的な問題として提起されている、児童婚。アフリカ、アジア、中東の諸国では、本人の意思に関係なく18歳未満で結婚させられる少女たちが年間1,500万人も存在するといい、世界の最も弱い立場に立たされている彼女たちの権利を守るための支援が急務となっています。

ユニセフではこの問題について人々に広く周知するため、3月8日に定められている『国際女性デー』に合わせ、啓発動画「A storybook wedding」を公開しました。

映像は美しく装飾された結婚式場で、それぞれに支度をする花婿と花嫁が映し出されるシーンから始まります。純白のドレス、美しいブーケ…誰もが思い描くような、幸せに満ち溢れた結婚式。

しかし花嫁が入場し、新郎によって顔にかかったヴェールがたくしあげられた時、ある事実が明らかになります。

挙式に臨んだ新婦、それはわずか11歳の少女だったのです。

まだ幼さの残る彼女の肩を満足そうに抱く新郎は、彼女よりも25歳も年上の男性でした。

こうして少女は、学校で勉強したり友達と遊ぶ時間を奪われ、今後妻として、母として生きていくことを余儀なくされたのです。

ユニセフは、この動画をより多くの人にシェアしてもらうため、イギリス最大のウェディング情報サイト・Bridal Musingsの協力を仰ぎ、トップページに大きなバナー広告を掲載。

Bridal Musingsではユニセフの取り組みに賛同し、上記の動画のほか、ツイッターやインスタグラムでもキャンペーンを紹介し、これから結婚を迎える幸せいっぱいの人々に、児童婚という悪しき慣習について考えるきっかけを提供しました。

現時点で児童婚をした女の子と女性の数は、世界で7億人にも上るといい、さらにそのうちの約1/3が15歳未満。体が未成熟な状態で出産をすることにより、死産や妊産婦の死亡といったリスクが非常に高くなることは周知の事実です。

女の子たちの教育の機会を、夢を、そして未来を奪う児童婚。彼女たちの人権を取り戻し、喜びと祝福に満ちた人生を送れるようにするために、ユニセフは2030年までに児童婚を撲滅するという目標を設定し、実現に向けての取り組みを続けていくといいます。

ユニセフが手掛けた啓発広告に関心のある方は下記もご覧ください。
ユニセフの刺さる広告/プロモーション(まとめ)

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