テレビ朝日が映像フルAIで創るサントリーCM 制作過程をコンテンツ化するメディア戦略

テレビ朝日は、テレビ朝日ホールディングスの新経営計画「START UP テレ朝!!」におけるAI活用の事例として、サントリーの水分補給飲料「GREEN DA_KA_RA」を題材とした30秒の映像フル生成AIテレビCMを制作しました。

本CMは2026年8月9日(日)の地上波「バスケットボール男子日本代表 国際試合 日本×モンゴル」中継内でお披露目されたのち、8月12日(水)深夜の自社バラエティ番組『AI大作戦』にてその制作メイキング映像が放送される予定です。

制作を手掛けたのは、2026年4月に新設された局内組織「AIクリエイティブスタジオ」です。テレビ朝日ホールディングスの新経営計画「START UP テレ朝!!」で掲げるAI活用を具体化する取り組みとして、制作プロダクションのAI model株式会社と連携し、映像の全編に生成AIを導入しました。
一方でナレーションには自社のアナウンサーを起用するなど、技術と人の役割を明確に分担しています。

また、同局が2025年10月に制定した「AIポリシー」や社内向けに策定した利用ガイドラインに則って制作を進めることで、技術力の訴求にとどまらず、責任あるAI活用の実例として社会へ打ち出しています。

公開の場となった大型スポーツ中継は、高視聴率が見込まれるとともに対象層へ届きやすい枠にあたります。
CM本編では、ブランドの象徴であるハート型モチーフへの保水描写や、真夏の運動場面などをAIで描きました。

部活動やスポーツに親しむ層が集まる番組枠での露出は作品との親和性も高く、水分補給の大切さを訴求するメッセージが自分ごととして届きやすい展開といえるでしょう。

さらに、CM放映の3日後にメイキングを自社番組内で放映する流れをつくり、CMそのものをコンテンツとして多層的に活用しています。「どう作られたのか」という視聴者の関心を番組視聴へつなげる設計です。

単発の広告露出で終わらせず、制作プロセスそのものをPR素材として自社メディアへ還流させることで、技術力の訴求やCMの話題化、番組への関心形成を一気通貫で生み出しています。

制作プロセスをもコンテンツへ昇華させ、自らの媒体力と連動させて届ける手法は、自社の取り組みや技術を社外へ広げていくうえで実効性の高いアプローチといえるでしょう。

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