人気ゲームの世界で実世界の環境問題を啓発。学生考案の「Minecraft ハイジャック」アイディア

Case: Digital Doomsday

ゲームに没頭するあまり、バーチャルな世界で長時間を過ごす子供たちに、現実世界で起こっている様々な問題に関心を持ってもらうにはどうしたらいいか?

今回は、NYの広告学校・マイアミアドスクールの学生が考案した、世界No.1ゲームとの呼び声が高いサンドボックス型クリエイトゲームの「Minecraft」と、世界的な環境保護団体・WWFがタッグを組んで実施するアンビエント施策アイディアをご紹介します。

ゲームの世界で、日々当たり前のように木を切り倒しては、思い思いの空間を造り上げている「Minecraft」ユーザーたち。世界トップクラスの人気を誇るこのゲームは、現在1億人を超えるプレイヤーがいると言われています。

今日も自分の世界をクリエイトしようとゲームに向かった世界中のプレイヤーに、ある日突然不測の事態が襲い掛かりました。なんと画面上から木や動物が消滅してしまったのです。

プレイヤーたちの反応は早く、SNS上では“突然木と動物が消えた!”、“木がなくなっちゃったんだけど、どうなっちゃったのか知ってる?”等、世界中からの無数の投稿が溢れます。

そして、しばしの混乱を経て開催されるMinecraft Convention当日、会場に集まったファンのみならず、世界各国からweb中継を閲覧するプレイヤーに対して、『これは「Minecraft」とWWFが共同実施した、地球環境保護の啓発施策であった』ことが明かすという内容です。

“Digital Doomsday”(デジタル世界の終焉)と名付けられた本施策は、若者たちが愛するデジタル世界と実世界の問題をリンクすることで、森林伐採等の環境問題を自分自身の問題として捉え、しっかりと向き合うきっかけを作ることになります。

同施策は、ゲーム内で、そして実世界でも、木や動物がいなくなる事態が起こることがないよう、1回1ドルの募金活動も実施します。

「期限内に寄付が集まらなければ、再びゲーム内の木や動物を消してしまうよ」と設定することで、寄付金を効果的に募る工夫も施されています。

バーチャルな世界とリアルな世界を結びつけることで、デジタル世代に実世界で起こっている環境破壊問題を啓発するという秀逸なアイディアでした。

Digital Doomsday from Joanna Sjostrand on Vimeo.

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