ロシア第4の都市、仕事をしない政治家のケツに火をつけた度肝を抜く秘策とは?

Case:Make the politicians work

ロシアで4番目の大都市Yekaterinburgでは、道路のあちこちがデコボコ、穴だらけの状態で長い間放置されたままになっており、市民にとって大きな社会問題となっていました。市民が政治家に苦情を言っても一向に修復されないような状態が続いていたようです。

本日は、そんな状況を見かねローカルニュースサイト「URA.RU」が、地元政治家に道路修繕という“彼らにとっての当然とも言うべき”仕事をさせようと仕掛けたアンビエントプロモーション「Make the politicians work」を紹介します。

同社は、夜間交通量のほぼない時間に、同都市の知事・市長・副市長3名の似顔絵を道路の穴ぼこに大きく描きます。そしてそのそばに「4月中に修復します」との一文を一緒に添えました。あたかも彼ら3名が宣言しているかのように。

(同都市の3名の政治家)

(こんな風に1つの穴ぼこに1名の顔をスプレーで描きます)

(こちらがその完成版。結構似てますよね)

そしてこれを、翌朝同社ニュースサイトで記事にします。

この試みは瞬く間に爆発的にバイラルします。
他のニュースサイトでもすぐに面白がって記事にされ、

ローカル局だけでなく、キー局のテレビ番組でもこぞって報道されました。

この状況に、まさにケツに火がついた知事たちは翌日にはすぐさま3つの穴の修復命令を下したそうです。
もちろんこれら3つの穴だけではなく、その後これまでよりも格段にしっかりと道路の修復作業を実行したそうです。

ニュースサイト「URA.RU」にとっては、300を越えるカバレッジを獲得し、ソーシャルメディアでは7000件以上取り上げられ、その結果サイトのアクセス数が2倍になったそうです。

素晴らしくユニークな社会派キャンペーン。
これを仕掛けたのがNPO団体などではなく、一メディアであったことに驚きを禁じ得ません。
メディアが市民の声を代弁して、このような企画を行う姿勢に感心させられると同時に、“リベラルなのか保守なのか”等といった自身のメディアの在り方、自らのメディアとしてのスタンスを、このような手法を通じて体現した姿勢に新しさを感じます。

それにしてもメディアの影響力の凄まじさを痛感する事例でした。素晴らしい!!

動画はコチラ

参考サイト

・Ads Of The World
http://adsoftheworld.com/media/ambient/uraru_make_the_politicians_work

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