「Suicaのペンギン」卒業をポジティブな体験価値へ JR東日本のエンゲージメント戦略
2001年の登場から生活者の日常に溶け込んできた「Suicaのペンギン」が、2026年度末をもってイメージキャラクターとしての卒業を迎えます。これに伴い、東日本旅客鉄道株式会社はこれまでの愛顧に感謝を伝えるため2026年度を「Penguin Years」と掲げて年間施策を行ってきました。(特設サイトはこちら)
さらに、2026年11月にSuicaが誕生25周年を迎えることを記念して、秋から冬にかけて各種キャンペーンを順次展開し、感謝の体験を届ける設計となっています。

まず9月1日(火)より、改札タッチとLINEを連動させた謎解き企画がスタートします。駅を出場してキーワードを入力すると、次の謎やJRE MALLショッピングで使えるクーポンが届き、条件達成でARコンテンツが付与される仕組みです。

続く9月14日(月)からの「Suica・Suicaのペンギンと私」をテーマにしたエピソード公募では、入賞者へ原作者・坂崎千春さんの直筆サイン色紙をプレゼント。ファンの記憶をすくい上げてブランドへの愛着を可視化し、歴史を共有することでエンゲージメントを深めていくアプローチです。

そのほか、「ペンスタ」での電子マネー特典や、「エキタグ」アプリを活用した全20ヵ所を巡るデジタルスタンプラリーを実施します。
さらに、10月30日(金)から11月4日(水)にかけては、JR上野駅のグランドコンコースでファン感謝イベントを開催。「Suicaのペンギン」が歩んできた歴史を振り返る展示パネルやメッセージブース、フォトスポットなどを設け、リアルの場で接点をつくります。ファンへの還元にとどまらず、日常の駅利用者へも広くブランドの文脈を届ける契機となるでしょう。

その後も山手線ラッピングトレインの運行や、11月下旬からの一部新幹線駅でのグリーティングが控え、多様なチャネルで思い出づくりの機会が続いていきます。
定着したアイコンの刷新は、利用者に寂しさや心理的な抵抗感を与えかねない繊細な局面です。同社はこの節目を単なる交代劇とせず、誕生25周年と重ね合わせることで「別れ」を「感謝の連鎖」へと転換させました。
これまでの歩みを分かち合う情緒的な仕掛けと、多様なチャネルを活用した施策を通じ、キャラクターの交代を告知するだけでなく、利用者がこれまでの思い出を振り返り、参加できる機会へと広げています。ブランドのターニングポイントを、生活者との結びつきをさらに深めるコミュニケーションの場へと変えたPR事例です。
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