難民の子どもたちを救え 最新の天気予報技術を応用した広告

戦争で母国を離れることになってしまった人たちの多くは、近隣諸国に難民として避難し普段どおりの生活を取り戻そうと奮闘しています。もちろんそれは簡単なことではなく、慣れない土地で金銭的、政治的、言語的なハンディキャップに加え、大きな音が原因でPTSDを発症してしまう子どもたちもいるようです。

スウェーデンのNPO・BRISは、同国にいる難民の子どもたちが雷の音に過度な恐怖心を抱くことに対して、最新の天気予報の技術を用いたデジタル広告を出稿し、ワンクリックでオペレーターと会話ができる施策を公開しました。

“Thunder Advertising(雷広告)”というシンプルなタイトルの施策は、雨雲の位置を予測する技術とSNS広告の技術を組み合わせることで、難民の子どもが多い地域に雨雲が迫るとその地域に向けてオペレーターとの通話を呼びかける広告を出稿するというもの。複数言語での対応が可能なオペレーターに対して、雷への恐怖心を打ち明けつつ実際に鳴っている間は気を紛らわせることができます。

爆撃の音と似ているが故に多くの人のトラウマになってしまう雷。科学技術によって予測可能であることを利用し、先回りして不安を取り除こうというアプローチに発見がある事例でした。

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