スターバックスがドレスコードを新しくしたその裏側を担当者に聞いた

スターバックス コーヒー ジャパンが、1996年に東京・銀座の松屋通りに1号店をオープンしてから25周年を迎えた8月2日に、従業員のドレスコードを改定。服装や髪の色がより自由になるほか、デニムや一部の帽子が着用可能になったとのことです。

新しいドレスコードには、「人種、年齢、性別など、あらゆる違いを認め合い、お互いの自分らしさを尊重するために。そしてお客様との心あたたまるつながりを生み出すために」といった思いが込められているそう。

そのため、これまでは、ブラック・ホワイト・ベージュが基本色となっていましたが、新たにトップス・帽子・ボトムス・靴には、グレー・ネイビー・ブラウンが追加(ボトムス・靴はホワイトのみNG)。髪・ネクタイ・靴下には色の制限はなく、帽子もキャップ・ハンチング・ハット(ツバ5cm以内)が可能となり、より自由に自分自身を表現できるようになりました。

今回、日本上陸後初めてドレスコードを新しくしたスターバックス コーヒー ジャパンに、ドレスコード改定に至った経緯や人種、年齢、性別などの多様性に対する考えをお伺いしました。

今回、従業員のドレスコードを新しくした経緯を教えてください。

今回のドレスコードの変更は、これまで以上に店舗で働くパートナー(従業員)※の多様性を尊重し、誰もが自分らしく輝ける居場所「Best Place to Work」と感じられる環境づくりの一環として実施しました。
1996年のスターバックス日本上陸以来、今回が初めてのドレスコード変更となります。25年間で、ひとりひとりの大切な居場所となり、人と人とのつながりを生み出すという私たちが大切にしている点は変わりませんが、時代の変化に合わせてパートナーのより自由な自己表現を後押ししたいという想いから、新しいドレスコードの導入に踏み切りました。
具体的なドレスコードの内容に関しては、清潔感や衛生面を保ちながらも、より自分らしく、自然な振る舞いでの接客ができるように、店舗でトライアルを実施し、パートナーとお客さま双方の意見を参考にしながら決めていきました。

※スターバックスでは、社員・アルバイト問わず全ての従業員のことを「パートナー」と呼んでいます。

これまでに従業員の方からドレスコードを新しくしてほしいといった要望はあったのでしょうか。

店舗パートナーからの自由な髪色にしたいという声や、髪色の規定がネックとなってスターバックスでのアルバイトを諦めたという声が聞かれることはありました。

ドレスコードを新しくする前とした後で何か変化はありましたか。

さっそくパートナーたちが、楽しみながら新しい髪色や服の色、デニムや帽子にチャレンジしてくれています! カラフルで自分らしいコーデになったことで、より自然な笑顔や接客でお客さまをお迎えできているようです。お客さまから服装についてお声がけいただく機会も増えて、新しい会話につながっています。

新しいドレスコードには、「人種、年齢、性別など、あらゆる違いを認め合い、お互いの自分らしさを尊重するために。」という思いが込められているとのことですが、従業員やお客さんなど世間からの反応はいかがでしょうか。

パートナーはより自分らしさを表現できるドレスコードを喜ぶとともに、「今まで以上にお客さまに見られているという自覚を持って、より良いサービスを提供していきたい」と、スターバックスで働くことへのやりがいや誇りを一層感じてくれています。
また、スターバックスのSNSで新しいドレスコードについて発信したところ、「それぞれの個性が出て親しみやすい」「カラフルな方が楽しい」と予想以上にポジティブな反応をいただいています。

近年、人種、年齢、性別など多様性に対する社会の考え方が大きく変わりつつありますが、スターバックスとしては多様性についてどのようにお考えですか。

スターバックスはOur Mission & Valuesにおいて「お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化をつくる」を会社創業当初から掲げて、その実現に取り組んできました。
簡単な作業からスタートでき、短時間の勤務も可能にする「カフェアテンダント制度」の導入によるミドル・シニア世代の雇用や、障がいがあっても自分らしさを発揮できる「チャレンジパートナー制度」など、幅広い年代や個性、さまざまなライフステージの方々に、スターバックスで活躍していただく機会と環境を提供しています。

また、キッズ向けスペースのある目黒セントラルスクエア店や、バリアフリーな店舗である南町田グランベリーパーク店など、店舗づくりのコンセプトにダイバーシティ&インクルージョンの視点を意識的に盛り込むことで、多様なお客さまを歓迎しています。

今後も人々の多様性を考慮した施策を実施する可能性はあるのでしょうか。

スターバックスは多様性を創業当初から大切にしてきましたが、これからますます多様性が意識される社会になっていきます。今後も多様なお客さまやパートナーが歓迎され心地よく過ごせる居場所づくりと、自分らしく生きられる社会の実現を目指して取り組んでいきます。

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