春のスイーツに関するマーケティング・販促事例最新10選【2026年版】

春は、いちごや桜といった季節のモチーフが街にあふれ、スイーツ市場がもっとも華やぐタイミングのひとつです。一方で、毎年多くの商品や企画が登場する中で、見た目のかわいらしさや季節感だけでは差別化が難しくなっているのを感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、春のスイーツに関するマーケティング・ブランディング事例をピックアップ。季節感を起点にしながら、ブランドの個性や話題化につなげている取り組みを紹介します。

1.選ばせることで“食べたい”を引き出す 大丸東京店の春スイーツ総選挙

大丸東京 ザ カンパネラ生タルト ルビー

大丸東京店は、2026年3月15日(日)〜4月7日(土)の期間、和洋菓子売場にて初の参加型企画「春スイーツ総選挙」を開催。約70ブランドが揃う売場の中から、バイヤーが厳選した春限定スイーツ30種を対象に、来店客の投票で“食べてみたい商品”を決定する企画です。

エントリー商品には、桜・いちご・抹茶といった春の定番素材を使ったスイーツが並び、ロールケーキ、マカロン、フィナンシェ、和菓子などジャンルも多彩。見た目の華やかさや季節感を打ち出し、売場全体で春らしさを訴求しています。

期間中に税込500円以上購入した人が対象で、投票者の中から抽選でプレゼント(桜仕様のスイーツ詰め合わせ)も用意。ランキング発表を後日行うことにより、来店後も関心を持続させる効果も期待できます。

さらに、“総選挙”というフォーマットを活用することで、来店客のリアルな「食べてみたい」という声を可視化できる点もポイント。人気ランキングとして発信できるだけでなく、今後の商品開発や売場づくりにも活かせるユーザーボイスの収集にもつながるなど、売上と顧客理解の両立を図る好例といえそうです。

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2.開花予想にあわせて売場を動かす西武池袋本店の「さくらフェス」

西武池袋本店 シェ・シバタ/プティ・ガトー・オ・フレーズ

西武池袋本店は、2026年2月27日(金)〜3月31日(月)の期間、デパ地下全体で春商戦を強化する企画「さくらフェス」を開催。桜色のスイーツから惣菜、お花見グルメまでを横断的に展開し、“食で春を先取りする売場づくり”を行いました。

桃の節句に向けた桜餅のほか、卒園・卒業やホワイトデーを意識した桜色スイーツなど、春のイベントや生活者の行動タイミングに合わせて提案を工夫しています。

特に、3月20日(金)からお花見向け商品を打ち出している流れには、開花予想日にあわせて需要を取りにいくマーケティング視点が表れています。

実際に桜を見に行きたくなるタイミングで、持ち歩きやすいグルメや季節限定弁当を用意することで、「買ってすぐ楽しめる」状況をつくりました。

季節フェアは毎年の定番企画になりやすい一方で、ただ“春らしい商品”を集めるだけでは埋もれてしまいがちです。

その中で今回のさくらフェスは、開花予想や行楽需要まで見据えながら売場の見せ方を調整し、春の気分をそのまま購買行動へつなげた事例でした。

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3.スイーツ・展示・SNS施策を横断 いちごで束ねた複合型プロモーション

ODAIBA いちごフェス」を開催。施設2階フェスティバル広場を中心に、春の来館動機を創出する短期集中型の企画です。

三井不動産商業マネジメント株式会社が運営するダイバーシティ東京 プラザ は、2026年3月20日(金)〜22日(日)の3連休に、いちごをテーマにしたイベント「ODAIBA いちごフェス」を開催。施設2階フェスティバル広場を中心に、春の来館動機を創出する短期集中型の企画です。

イベントの核となったのは、計9台のキッチンカーによるいちごスイーツの提供。SNSで人気の生チュロスやいちご飴、ワッフルなど“映える商品”に加え、いちご農家の素材を活かしたメニューも提供し、話題性と品質の両立を図りました。過去に行列ができた店舗も再登場しており、注目度の高い売り場づくりにもつながっています。

さらに、サンリオファンにとって懐かしい「いちごのお家」を期間限定で展開することで、いちごという共通モチーフでイベント全体の世界観をつなぎつつ、スイーツを目当てに来た人だけでなく、サンリオファンやファミリー層まで幅広く引き込める構成です。

フォトスポットやスタンプラリーも用意されており、館内を歩きながら楽しめる回遊設計がしっかり組み込まれています。

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4.SNS投票で商品化 “選ばれる体験”を仕込んだUNI DONUTSの春フレーバー

「桜餅」ドーナツ

生ドーナツ専門店『UNI DONUTS』は、春のシーズナルフレーバーとして「桜餅」ドーナツを発売。公式SNSで実施した投票企画で1位に選ばれたフレーバーの商品化です。

ふんわりとした生地の中に桜餡のクリームと求肥を組み合わせ、仕上げに桜の塩漬けを添え、見た目の華やかさに加え、甘みと塩味の絶妙なバランスで春らしい味わいを表現しています。

商品開発の段階から生活者を巻き込んだ本施策。複数の候補の中からSNS投票でフレーバーを決定することで、「自分が選んだ商品」という参加意識と愛着を醸成。ただ新商品を発表するのではなく、選ぶプロセスそのものをコンテンツ化している点が参考になります。

また、投票というシンプルなアクションを入り口にすることで、ブランドとの接点を自然に増やしているのもポイントです。結果発表から発売までの流れも含めて話題化しやすく、SNS上での拡散にもつながりやすい構造に。

今後の夏フレーバーでも同様の投票企画を予定しており、継続的に参加を促す仕組みとしても機能しそうです。

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5.いちごを“食べる”から“体験する”へ拡張 横浜赤レンガ倉庫の大型フェス

Yokohama Strawberry Festival 2026

横浜赤レンガ倉庫では、2013年から続く人気イベント「Yokohama Strawberry Festival 2026」を開催。「いちごトリップ」をテーマに、日本各地のいちごを通じて“旅するように楽しむ体験”を提供しました。

今年は過去最多となる46店舗が出店し、最新トレンドから定番まで幅広いいちごスイーツやグッズが集結。生産量トップクラスの自治体が参加する「全国いちご会議」とも連携し、ご当地いちごの食べ比べや無料サンプリング、直売を実施するなど、“産地の魅力”に触れられる構成です。

来場者が好みの品種やトッピングを選んで作るクレープ体験や、スイーツ制作・キャンドル・クラフトなどのワークショップを多数展開するなど、味わう、比べる、作る、巡るといった複数の体験を重ねることで、春のいちごを立体的に楽しませる設計です。

さらに、企画は会場内にとどまらず、周辺商業施設やホテルと連携した「いちごメニュー巡り」やスタンプラリー、春節祭とのコラボ装飾、デジタルチケット施策などを通じて、横浜エリア全体への回遊を促進。街歩きそのものをコンテンツ化しています。

ご当地性、体験性、回遊性をひとつのテーマで束ねながら、春ならではの高揚感を街ぐるみでつくった取り組みでした。

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6.定期開催のマルシェを“旬の主役”で染め上げる ヒルズマルシェの1日限定いちご企画

ストロベリーフェスティバル in ヒルズマルシェ

森ビル株式会社が運営する「アークヒルズ」で毎週土曜日に開催されている「ヒルズマルシェ」は、「つくり手に出会える」をコンセプトに、生産者や出店者とのコミュニケーションも楽しめる都内有数のマルシェです。

今回実施された「ストロベリーフェスティバル in ヒルズマルシェ」は、そんな定期開催の場をベースに、旬のいちごを主役に据えた1日限定のスペシャル企画として展開。

会場には、「とちあいか」「いばらキッス」「淡雪」など関東近郊の採れたていちごが並び、食べ比べを楽しめるラインアップに。さらに苗の販売も行うことで、“その場で味わう”だけでなく、“持ち帰って育てる”という体験まで広げています。

また、ゼリーやパフェ、フィナンシェといったスイーツから、いちごを使ったスパークリングワインまで、バリエーション豊かな商品がそろい、売り場全体で春らしい高揚感を演出。

さらに、いちごをモチーフにしたフラワーアレンジや花かんむりづくりのワークショップ、マルシェコンサート、館内レストランとの連動企画なども展開することで、自然と滞在時間が長くなる工夫が施されています。

既存の場に季節性というフックを掛け合わせることで、いつもの来場者にも新鮮さを届ける。定常コンテンツを“イベント化”するヒントが詰まった取り組みといえそうです。

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7.ジュエリーの世界観を“食べられる体験”に 4℃×アニヴェルセルの春コラボ

SAKURA Sweets Collection

アニヴェルセル株式会社は、同社が運営する「アニヴェルセルカフェ みなとみらい横浜」にて、ジュエリーブランド4℃とコラボしたフェア「SAKURA Sweets Collection」を期間限定で開催しました。

4℃が展開する毎年人気の春限定ジュエリー「SAKURA Collection」の世界観を、スイーツや空間体験へと拡張した企画で、新作ジュエリーから着想を得たスイーツ、ドリンクを展開し、視覚・味覚の両面から春の高揚感を届けています。

中心となるのは、予約制のアフタヌーンティー(全2種)。桜のジュレや苺のムースなどの華やかなスイーツに加え、桜鯛や桜エビなど季節食材を取り入れたセイボリーを別皿で提供することで、最後まで心地よく楽しめる構成になっています。
予約特典としてオリジナルジュエリーポーチを用意するなど、体験後にも記憶を持ち帰れるのも嬉しいポイントです。

桜の装飾が施された店内と水辺のロケーションは、「水」をコンセプトに持つ4℃のブランドイメージと自然にリンク。単なるコラボメニューにとどまらず、訪れる時間そのものを“ブランド体験”として設計していることがうかがえます。

季節性の高い「桜」をフックにしながら、ジュエリーの価値を日常の体験へと翻訳した事例です。

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8.アートの余韻を“味わう体験”へ 美術館連動で滞在価値を広げる箱根の春企画

春限定スイーツ「桜シフォン」

「箱根 エモア・テラス by 温故知新」は、箱根ラリック美術館の企画展と連動した春限定スイーツ「桜シフォン」を提供します。アート鑑賞と食体験を結びつけることで、施設単体ではなく“滞在全体”の満足度を高める取り組みです。

本企画は、企画展「ルネ・ラリックにみる日本とフランスの“かわいい”文化交流」と連動したシリーズの第1弾。展示で感じた世界観を、そのままスイーツとして味わうことができるというファンの関心を引く企画です。

桜のやわらかな色合いや可憐なデザインを取り入れ、“かわいい”というテーマを視覚と味覚の両面で表現。スイーツは女性スタッフの発案から生まれており、現場の視点が企画に反映しています。

さらに、箱根の桜の見頃に合わせた提供時期とすることで、観光動線とも自然に接続。美術館での鑑賞、周辺の桜散策、カフェでのひと休みという一連の流れがスムーズにつながり、旅の時間をより豊かにしています。

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9.ケーキがキャンバスに 五感で楽しむ箱根仙石原プリンスホテルの“食べるアート体験”

食べられるアート体験

箱根仙石原プリンスホテルは、箱根ラリック美術館の企画展と連動し、「食べられるアート体験」を打ち出しました。真っ白なケーキをキャンバスに見立て、自らデコレーションを行う参加型のコンテンツです。

ラリックの香水瓶や“かわいい”文化に着想を得た本体験では、フルーツソースやトッピングを用いて自由に表現が可能。ソースは香水瓶を模した小瓶に入っており、ふたを開けると香りが広がる仕掛けも遊び心満点。
「希望」「祝福」「感謝」といった意味を色ごとに込めることで、卒業や入学など春の節目と重なるストーリー性も持たせています。

また、美術館とホテルが連携することで、鑑賞から体験・滞在までを一本化。箱根というアート資源の豊富なエリア特性を活かしながら、地域全体で“アートを味わう旅”を設計している点も見逃せません。

アート×スイーツという切り口は、観光地における体験の幅を広げるひとつのヒントです。鑑賞型から体験型へとニーズが移る中で、コンテンツをどう再編集するか。その好例として参考になりそうです。

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10.即完実績を武器に再販 “お花見需要”を捉える祇園辻利の限定セット戦略

お花見抹茶セット2026

1860年創業の老舗茶舗・祇園辻利は、昨年即完売した人気商品をアップデートした「お花見抹茶セット2026」を数量限定で販売しました。「昨年即完売」という過去の販売実績をフックに、春の需要を確実に取り込む戦略が際立っています。

本セットは、「抹茶スティック」「桜茶」「春限定煎茶」など全5品を詰め合わせたアソート仕様。自宅や職場でも気軽に“お花見気分”を楽しめる構成となっており、外出だけでなく“インドア花見”需要にも対応している点が特徴です。

数量限定×人気商品の再登場を全面に押し出すことで、購買意欲を高めると同時に、“今買わないと手に入らない”という緊急性を喚起しました。
さらに今年は、顧客の声を反映し季節茶を増量。加えて、オリジナルの巾着トートをセットにすることで、商品単体ではなく“春のお出かけ体験”まで含めた価値提案へと昇華しています。

季節性・限定性・実績という3つの要素を掛け合わせることで、短期間での需要最大化を図る本施策。春という消費が動きやすいタイミングにおいて、確度の高い売り方を実践した好例といえるでしょう。

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春のスイーツに関するマーケティング・ブランディング事例まとめ

桜やいちごといった春のモチーフは、それだけでも目を引きますが、そこに体験やブランドならではの文脈が加わることで、ぐっと印象に残る企画へと変わっていきます。

見た目の華やかさにとどまらず、「どう関わらせるか」「どう記憶に残すか」まで設計された施策は、単発の話題づくりにとどまらず、継続的なファンづくりにもつながっていくでしょう。

季節の高揚感を味方につけながら、自社らしい価値へと翻訳する。そのヒントとして、今回紹介した事例は有効な示唆を与えてくれそうです。

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