50年目「突っ張り棒は回さないで」を撤回 ユーザー起点の逆転マーケと防災CSR
大阪に構える平安伸銅工業は、50年間にわたり顧客に求め続けてきた「突っ張り棒を回して取り付けないでほしい」という長年の訴えを取り下げ、人々の直感的な行動をそのまま正解とする新製品「極ピタ」を開発。顧客の声を反映した逆転のマーケティング戦略が注目を集めています。

同社の竹内香予子社長が“ツッパリ嬢”として正しい使い方を周知する広告
同社はこれまで「回して伸ばすのは間違った使い方である」とさまざまな手法を凝らして伝え続けてきましたが、実際には多くの人が無意識に手を動かし、回して設置してしまう現実があったといいます。この長年の乖離をメーカーとしての反省材料とし、顧客の行動を正すのではなく、メーカー側が前提を変えるという柔軟な意思決定をしました。

竹内香予子社長
竹内香予子社長は、「変わらなければいけなかったのは、お客様の使い方ではなく、私たちの製品の方だった」とコメント。新製品を50年分の宿題に対する答えだとする言葉からは、ひたむきに顧客と向き合ってきた真摯な姿勢が伝わります。
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そして、新生活や長期連休に伴う暮らしの見直し需要に合わせ、2026年4月22日(水)からはカインズの店頭で、実際に「極ピタ」の固定力を体感できる場を用意。「突っ張り棒が落ちるストレスを解消したい」という同社の想いと、カインズの「『当たり前の不便』を生活者目線で解決する」という理念が共鳴したことで、この取り組みが実現しました。
おはようございます。
北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されています。
突っ張り棒で家具固定されてる方は 「家具の両端 、壁に近い奥側」に設置されてるか、緩みがないかなども念のため確認お願いします。本日も平安でありますように https://t.co/ROF3OD7hon pic.twitter.com/3vWVVTdjJs
— 平安伸銅工業【公式】🪄へいあんしんどうこうぎょう (@heianshindo) April 20, 2026
同社の真摯な姿勢は、製品開発だけでなく、SNSを通じた日常的な情報発信にも表れています。同社は日頃から、突っ張り棒の正しい設置方法や、住まいの耐震性を高める活用術を継続的に発信してきました。2026年4月20日(月)に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された際のXでの発信も、こうした日頃の備えを促す活動の延長線上にあります。
有事の際に即座に注意喚起を行い、結びに「本日も平安でありますように」と言葉を添える振る舞いは、一過性の広報活動ではありません。日常を脅かす震災に対し、暮らしを陰ながら支えるメーカーとして何ができるかを常に問い続けている活動の結実です。
顧客に正しい使い方を求めるのではなく、製品がその振る舞いに寄り添う。50年という歴史を経て辿り着いたこの方針転換の根底には、SNSでの発信とも通底する「暮らしに合わせて安心を支える」という一貫した軸がありました。
「新しさ」「地域性」「社会性」を重視する平安伸銅工業株式会社 代表取締役・竹内さんの講演レポートはこちら。
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