花でもディナーでもない 母の日に「90分ぼーっとする」を贈るイベントマーケティング

母の日の定番ギフトといえば、カーネーション。そのほか、ディナーをご馳走したり、遠方にいる母に美容グッズを送ったりする方も多いのではないでしょうか。

今年の母の日には、株式会社VISとWoopsyang companyが主催するイベントが開催されます。モノでも体験でもなく「何もしない時間」という贈り物です。

2026年5月10日(日)母の日、東京・浅草花やしきにて「ぼーっとする大会”母”対抗戦」が開催されます。

参加者が90分間、ただ静かにぼーっと過ごすことを競うユニークな大会です。なお、スマートフォンを見る・眠る・笑うといった行為は失格。勝つためには「何もしないこと」が唯一の条件です。

採点は観客投票による芸術点と、15分ごとに計測する心拍数による技術点の2項目で行われ、日本一の”ぼーっと力”を決定します。

韓国発祥で世界7ヵ国・全21回以上の開催実績を持つ「ぼーっとする大会」を母の日に合わせてアレンジし、母親が主役となる企画を実施します。

ぼーっとする大会01
ぼーっとする大会02

イベントのコンセプトには、「忙しすぎる日本のお母さんを救う」という思いが込められています。

調査によると、働く母親の約4割が自分の時間は1日1時間未満と回答しており(※1)、子育て世帯で休日に充分休めているという人はわずか4%(※2)という結果に。同大会は、働く母親が十分に休めていないという現状に対する、ひとつの問いかけともいえます。
※1出典元:ロッテちょこっと幸せ研究所調べ
※2出典元:ウーマンエキサイト

ぼーっとする大会03

「お手伝いしましょう」「母を休ませましょう」などの啓発的なアプローチではなく、何もしない時間が最高のプレゼントという発想で広く注目を集め、母親の課題に気づきを促す設計に。

また、1853年開園の日本最古の遊園地という喧騒と活気の象徴的な場所で、あえて静寂を競うというコントラストは、説明しなくてもコンセプトが伝わり、絵になる場面を生み出します。「子どもが遊び、父が見守り、母だけが何もしない」という光景は、そのままメディアが切り取りたくなる瞬間を自然と演出しています。

ぼーっとする大会04

花やモノを贈るだけでなく、「何もしない90分」を贈るという発想は、母の日施策に新しい選択肢を提示します。背景にあるのは、日本の母親の忙しさという社会課題と、「勝つためには何もしない」という逆説的なルール。

そして、にぎやかな遊園地で静寂を競うという会場選定によって、コンセプトを説明せずとも意図が伝わる構成となっています。

毎年訪れる記念日の施策は情報が飽和しやすいため、記念日の意味と企画内容が自然につながるストーリー設計が欠かせません。

同イベントはその条件を母の日という記念日の中で丁寧に満たした、ひとつの参考例といえるでしょう。

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