本社移転を告知で終わらせない “企業理解の場”に変えた「伊藤忠ビル感謝展」

本社移転は、多くの企業にとって機能的なアップデートとして語られがちです。しかし伊藤忠商事は、その節目を単なる告知で終わらせませんでした。

2026年8月の東京本社移転を前に開催される「伊藤忠ビル感謝展」。この取り組みは、移転という出来事を、企業の歴史や価値観を伝える機会へと転換しています。

ITOCHU SDGs STUDIO

2026年4月1日(水)から6月30日(火)までの展示では、青山での45年の歩みを軸に、ビル誕生の背景や当時の景色、社歌、経営トップの言葉までもが紹介。振り返りにとどまらず、「企業がどのような意思で歩んできたのか」が伝わる構成になっています。

ここで注目すべきは、“なぜリアルな場なのか”という点です。

BtoB企業の場合、商品やサービスは生活者から見えにくく、企業理解の機会も限られます。そのため、実際に足を運び、空間やストーリーに触れる体験は、情報接触以上の意味を持ちます。

また、企業の歴史や価値観に触れる機会は、採用候補者にとっても重要な接点。移転というニュースを起点に、過去・現在・未来をつなぐストーリーを提示し、「ここでしか得られない体験」を設計することで、幅広いステークホルダーの来訪の動機を生み出しています。

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そして、この発想は大企業に限りません。移転やリニューアル、周年といった既存の企業イベントを、報告で終わらせるのではなく「関係性を深める機会」として再設計できるかどうか。そこに広報PRの役割があります。

BtoB企業こそ、生活者との接点をどう設計するかが問われています。今回の事例は、そのひとつの解答といえるでしょう。

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