自閉症、それが何? 英・Autisticaが問いかける“受容”への広告設計

世界では約6,200万人以上、つまり約127人に1人が自閉症スペクトラム(ASD)であると推定されています。

World Autism Acceptance Month(自閉症受容月間)とされる4月に、イギリスの自閉症研究団体Autisticaはキャンペーン「Autistic. So what?」(自閉症、それが何?)を展開しました。

60秒の映像には、自閉症の当事者たちが日常の中で行っているさまざまな工夫が描かれており、カフェでアイコンタクトを避ける女性、職場で雑談を避ける場面など、ありふれた日常のシーンに自閉症の特性が映し出されています。そのうえで「それが何か問題なのか?」と静かに問い返す構成です。

これまでの多くの啓発キャンペーンは「理解してください」「支援が必要です」といった説明型のアプローチが中心でした。しかしAutisticaは、その前提自体に問いを投げかけます。

なぜ、自閉症であることが問題として扱われるのか。なぜ、当事者が社会に合わせることが前提になっているのか。本作は、医療的な言葉や感動的なストーリーに頼ってきた過去の啓発広告とは一線を画し、当事者自身の声にマイクを渡しました。

近年、「Autism Awareness」(認知)から「Autism Acceptance」(受容)へと考え方がシフトしています。単に存在を知るのではなく、違いを前提として受け入れる社会へ。

強い言葉をあえて選ぶことで一瞬立ち止まらせ、思考へとつなげていく設計は、その流れを象徴しているといえるでしょう。

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