敷金を教育の資金に。その斬新な発想が企業CSRを変える
現在、流動性を失った推計約5兆円のオフィス敷金が。企業の成長や課題解決の機会を阻んでいるとされています(※1)。
そこで、スタートアップや中小企業を支援する目的で「敷金を成長資金に。プロジェクト」が開始され、2023年3月より企業のミッションやビジョンの実現に活用してもらう「敷金を〇〇資金に。プログラム」をスタートしました。これまで削減した敷金は累計で約150億円に達し、プロジェクトの開始から約3倍となっています。
今回、新たに開始する「敷金を“子どもたちの可能性を広げる資金”に。」は、第一弾の女性関連商材を扱う企業を対象にした「敷金を“女性を応援する資金”に。プログラム」に続く第二弾となります。昨今、子どもたちを取り巻く環境変化は著しく、国や自治体による少子化対策の議論も活発化していることを受けて設定されました。対象とする企業は、A Iを使った子ども向けの学習教材の開発やサービスを取り扱う企業、または、学習塾や保育園といった教育機関の運営に携わる企業などです。
プログラムで対象となるサービスは、新規入居や移転の際に敷金をゼロ円にする「敷金フリーオフィス」と、入居している企業へビルオーナーから半額〜全額、敷金を戻してもらう「敷金返還」があります。サービスの利用には、所定の審査とビルオーナーの許諾が必要となりますが、株式会社日商保による保証の提供により、ビルオーナーが安心して敷金をゼロ円に、または、敷金を返せる仕組みとなっています。
本来、事業成長に使えるはずだった資金を敷金として預けることにより成長機会を逸する=「敷金ロス」状態を解決し、中小・スタートアップ企業がチャレンジしやすい環境をつくれることになります。
単純に敷金制度をなくすのはビルオーナーにとってはメリットがありませんが、預託敷金の有効活用ができる仕組みづくりにより、悪循環を好循環に変えるアイデアがすばらしいです。また、政府が2022年を「スタートアップ創出元年」とし、「スタートアップ育成5ヵ年計画」を骨太の方針に据え、官民挙げてスタートアップ育成に本腰を入れ始めたタイミングでのプロジェクトスタート。今後このプロジェクトを通じて、社会に貢献する企業が輩出されることに期待します。
・※1関連プレスリリース:日本で預託されているオフィス敷金は、推計5兆円(※)「敷金を成長資金に。プロジェクト」本格始動!
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