「データセンターが水を飲み尽くす前に」Polaroidが問いかけるAI時代の存在意義

インスタントカメラの代名詞として知られるPolaroid(ポラロイド)が、AI時代ならではの社会課題を切り口に、新たなブランドキャンペーンを展開しました。

掲出された広告に書かれているのは、「Go jump in some water before the data centers drink it all up.」(データセンターが水を飲み尽くす前に、海へ飛び込もう)というメッセージ。海辺には大型のOOH広告が設置され、Polaroidで撮影した写真が添えられています。


他にも、「Less getting tracked, more getting lost.」(追跡される時間を減らして、道に迷う時間を増やそう)など、デジタル社会を皮肉ったコピーも各地で展開。

AIの普及によって注目されるデータセンターの水資源や電力消費の問題を切り口に、デジタルを手放そうと呼びかけています。

同社は今回のキャンペーンを「反デジタルではなく、“Pro Human”(人間らしさを支持する)」と説明しています。

マーケティング責任者は「AIが急速に広がる今だからこそ、なぜPolaroidというブランドが存在するのかを改めて考えた」と語っており、五感で体験しその瞬間を1枚の写真として残す価値を伝えようとしています。

さらに12人のデジタルクリエイターにPolaroidカメラを渡し、スマートフォンやSNSから距離を置きながら作品制作を行うプロジェクトも始動。広告だけでなく、ブランドメッセージを実際の体験へと広げています。

データセンターの水資源消費というテーマは、AI時代の社会課題として注目を集めやすい題材です。その中でもPolaroidの広告が印象に残るのは、環境問題への警鐘だけで終わっていないからでしょう。

Polaroidの今回の施策は、AIやデータセンターへの問題提起を入り口にしながら、最終的にはアナログ写真が持つ身体性や偶然性、手元に残る実感へと着地しています。

社会課題を借りるのではなく、自社の存在意義へ引き寄せて語っている点に、ブランドキャンペーンとしての強さがあります。

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