10年前と今、社会のジェンダー観はどう違う?PIXTAが「売れ筋写真」から分析

ピクスタ株式会社が運営するストックフォトサイト「PIXTA」は、3月8日の「国際女性デー」に合わせて、写真の売れ筋データから「家庭・ビジネスにおけるジェンダーギャップの変化」を分析。「家事」「管理職」それぞれの検索キーワードで、2014年と2024年の販売数上位100点の写真素材を比較した調査結果を発表しました。

検索キーワード「家事」では、女性のみが写る画像は2014年には70点だったのに対し、2024年は40点と42.9%減少。共働き世帯の増加に伴い、家事は女性だけのものではないという認識が広がったことが影響していると考えられます。

また、男女が共に写っている画像については、2014年では男性が家事に参加せず、同じ空間にいるだけのものが多かったのに対し、2024年では男女が協力して家事を行うイメージが中心に。「男女共同の家事イメージ」が浸透してきている様子がうかがえます。

一方で、女性のみの家事イメージは多数活用されているものの、2014年・2024年のいずれにおいても、男性のみが家事をしている画像は販売数上位100点に含まれませんでした。PIXTAでは男性のみの家事イメージも約14,000件取り扱っているものの、依然として男性の家事は「主体」ではなく、「協力」という立場にとどまっていることが明らかになりました。

検索キーワード「管理職」では、女性のみが写る画像が2014年は7点だったのに対し、2024年は21点と3倍に増加。さらに、2014年は「悩む・落ち込む」といったネガティブな印象の画像が上位にきていたのに対し、2024年は表情が明るく、柔らかさや凛とした佇まいを表現したものが好まれる傾向に変化しています。10年前と比べ、女性の社会進出が進み、ビジネスシーンで女性が活躍する印象に変化してきたことがうかがえます。

また、男女混合の管理職の画像では、2014年は男性のほうが上位職に見える構図が多かったものの、2024年では男女間の上下関係を感じさせないフラットな構図が増加。さらに、女性がリーダーシップを発揮する様子を捉えた画像も増えており、職場におけるジェンダーバランスの変化を反映しています。

広告やWebサイトなど、日常のあらゆる場面で目にするストックフォトは、時代の価値観形成に大きな影響を与える存在です。今回の調査リリースは、PIXTAならではの豊富なイメージを活用し、社会におけるジェンダー観の変化を具体的なビジュアルとともに示した点で非常にユニークかつ説得力のある内容でした。写真を通じて時代の流れを可視化するとともに、社会全体の認識アップデートを後押しする同社の姿勢も示した好例といえるでしょう。

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