ウイスキーのパッケージ刷新で65%以上のCO₂の削減、人類にとって大きな一手になるか

サステナビリティを重視するブルックラディ蒸留所が、「ザ・クラシック・ラディ」のパッケージをよりサステナブルなデザインに一新しました。新たに採用されたリサイクルガラスを平均60%使用したデザインは、これまでのボトルよりも32%軽量化され、輸送効率の向上に寄与しました。この成果により、輸送用車両数の削減と運搬効率の向上が実現し、ブランドの環境への影響軽減に大きく貢献しています。ブルックラディ蒸留所は、環境持続性を重視したアプローチにより、ウイスキー業界の枠を超えて挑戦を続けている企業です。そこから、「ザ・クラシック・ラディ」に関する化粧缶の製造を完全に中止し、製造、輸送、梱包材の削減に注力しています。この取り組みにより、製造だけで排出される1キログラムの二酸化炭素の排出を防ぐとともに、社会的および環境的な進歩を前進させていくことを目指しています。

また厳格な国際認証ラベルとして知られるBコープ認証を保持し、サステナビリティに忠実な蒸留所が開発した新デザインのガラスボトルは、以前のデザインに比べてパッケージに関わるCO₂総排出量を65%削減。これは、ブルックラディ蒸留所があるアイラ島から182台の車が消えたときの削減量に匹敵します。

今回新しくなった「ザ・クラシック・ラディ」ボトルは、特許を取得しておりブルックラディ独自のデザインが施されています。ブランドの象徴であるアクアブルーを保持しつつ、オーガニックインクのコーティングとバイオ原料から作られた合成樹脂のポリプロピレンを使用したキャップとコルクを採用しました。

さらに、これまで当たり前と思われていた外箱は必要ではなく、明らかにサステナブルでないとのことから、廃止。新しいボトルは、単なるデザイン変更ではなく、ブランドの進化を象徴し、価値観に基づく企業活動への変革をもたらす重要な一歩としています。

「ザ・クラシック・ラディ」は、ブルックラディの究極のシングルモルトで、フローラルでエレガントな蒸留所特有のスタイルを誇ります。ノンピートのスコットランド産大麦を100%使用し、時間をかけてていねいに蒸留され、冷却ろ過を行わず(ノン・チルフィルター)、熟成からボトリングまで一貫してアイラ島で行われています。このウイスキーには、まさに土地、コミュニティ、スピリッツが交わる場所で誕生した、蒸留所の価値観が息づいています。

今回刷新されたパッケージデザインからもブルックラディの徹底したサステナビリティへの取り組みは、飲料のパッケージにまだCO₂排出量削減余地があることを証明しました。EUは、2021年7月14日に「Fit for 55」という政策パッケージを発表し、よりCO₂排出量の大幅な削減を目指すことを決めており(※1)、これまで掲げていた目標よりも大幅に厳しい目標設定となりました。それを受け、EUでは大企業を中心によりカーボンニュートラルへの貢献取り組みが加速しています。今後、日本の企業も取り組みの加速は必須となると予想され、さまざまな施策、取り組みが登場することでしょう。ただ単に追随するだけではなく、日本独自のアイデア施策の登場も期待されます。

※1参照元:EU、気候変動対策パッケージ「Fit for 55」の重要法案を正式採択(日本貿易機構:ジェトロ)

※関連リリース:環境配慮パッケージングで2022年度は約17万トンのCO₂削減効果を達成(DNP)

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