村上春樹の約半世紀を「全集」に再編集 新潮社創立130周年の記念出版
新潮社は創立130周年の記念出版として、作家・村上春樹氏の約半世紀にわたる作品を収めた個人全集『村上春樹WORKS』全16巻を刊行します。2027年1月27日(水)から隔月で刊行を開始し、最終巻は2029年7月に発売する予定です。

同全集には、1979年発表のデビュー作『風の歌を聴け』から2026年の最新作『夏帆 The Tale of KAHO』まで、ほぼすべての小説と著者が精選したノンフィクション、エッセイを収録。単行本では3巻だった『1Q84』や『ねじまき鳥クロニクル』も、それぞれ1巻にまとめます。安西水丸氏の絵をあしらった筒函入りの豪華愛蔵本とし、作品をまとめて手元に置く楽しみも加えました。

全集は巻番号順には刊行せず、第1回配本には第8巻『1Q84(全)』を選定しました。デビュー作を収めた第1巻は第2回、1980年代の長編を収めた第2巻は第3回、エッセイをまとめた第15巻は第4回に続きます。異なる時期やジャンルを行き来する配本順からは、代表作を入口に約半世紀の創作の幅を見せる編集上の工夫がうかがえます。

各巻には、村上氏が執筆当時を振り返る「自作解題」を収録。月報では、文芸評論家の三宅香帆氏が全作品を読み直す作品論「村上さんと走る」を連載します。既刊作品に著者の振り返りと評論を加えることで、作品同士のつながりや作風の変化を別の角度からたどれる構成です。すでに作品を読んだ人にも、新たな視点で読み直すきっかけとなることでしょう。
長期刊行に合わせ、継続的な購入を促す特典も用意しました。第1回から第5回までの5冊すべてを購入した人には、ブックレット『村上春樹自選 単行本未収録エッセイ集』を無料で進呈。新潮ショップでは、有償特典付き全巻セットを数量限定で販売します。
新潮社は創立130周年を、長年蓄積してきた作品を振り返るだけでなく、新しい読み方と集め方を示す機会に変えました。約半世紀の作品群を、配本順、新たな文章、造本、購入特典まで含めて組み直し、2029年まで継続して届ける商品として再編集。周年の話題を一度で終わらせず、既刊作品へ再び手を伸ばす理由を生み出しています。
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