観光列車が結婚・出産! 家系図を描きファンを育てた「めでたいでんしゃ」10周年
南海電気鉄道株式会社は、和歌山市の加太地域で運行する観光列車「めでたいでんしゃ」の10周年を記念し、沿線各地で特別イベントを開催します。
2026年4月25日(土)と26日(日)の2日間、磯の浦海水浴場や加太駅などを会場に、地元の名産である鯛を使ったマルシェや洗車体験を実施します。あわせて、子どもを対象に加太線(和歌山市駅~加太駅間)が10円で乗り放題となる記念きっぷの期間限定販売も行います。
かつて海水浴客や釣り客でにぎわった加太地域は、徐々に活気が低下し路線の利用者数も減少傾向にありました。この課題に対し、同社は2014年に観光協会と共同で「加太さかな線プロジェクト」を始動。2016年に特産の鯛をモチーフにした初代車両を導入し、乗ること自体が目的となる観光体験の提供を続けています。
この10年間で車両を増備する際、単なる新型車両の追加ではなく、結婚や出産、兄や祖先の登場といった家族の歴史として発表を重ねてきました。新しい車両が加わるたびに家系図が広がり、無機質な鉄道車両を愛着の湧くキャラクターへと育てながら、継続的に話題を生み出しています。

“めでたいでんしゃ かい”

“さち”と“かい”の子ども“なな”

“さち”の兄“かしら”

とお~い先祖“かなた”
10周年イベントでは沿線に点在する複数の会場で、ターゲットの年齢層に合わせたコンテンツを提供します。子ども向けには10円きっぷの販売に加え、制服での撮影会や洗車体験を用意し、鉄道への接点をつくります。
大人に向けては、昭和40年代のデザインを復刻した硬券入場券やタイをモチーフにしたつり革を販売し、熱量の高い鉄道ファンの収集欲を満たす工夫を凝らしました。これらの企画を「10周年、10円、ありが10う」という語呂を重ねたコピーでまとめた設計です。


単なる車両の追加や一過性の周年イベントで終わらせるのではなく、列車の増備を「家族の歴史」に見立てることで、ファンとの継続的な関係性を築き上げてきためでたいでんしゃ。利用者減少という課題に対し、独自のキャラクター展開と話題化のフックを重ねることで、長期的な来訪動機を生み出すアプローチです。
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