花粉症向けPR・マーケティング10選|生活者の共感を集めた施策まとめ

今年も、つらい花粉症の季節がやってきました。

花粉飛散量の増加にともない、花粉に悩む人が増えつつある現代の日本では、日常のさまざまな場面で対策への意識が高まっています。

本記事では、そんな花粉症を切り口に生活者の共感を狙ったPR・マーケティング施策を10事例ピックアップ。企画づくりのヒントとなる視点を紹介します。

1. 鼻うがいの習慣化を促進 花粉シーズンに合わせた「サイナス・リンス」ポップアップ

医療機器の製造・販売を手がけるニールメッド株式会社は、2026年3月4日(水)〜3月8日(日)に、渋谷スクランブル交差点前の三千里跡地で「花粉症と戦え!期間限定ポップアップイベント『サイナス・リンスLab.』」を開催しました。

同社が販売する鼻うがい製品「サイナス・リンス」を通じて、鼻うがいという新しい習慣を提案する体験型PR施策です。

会場内には、担当スタッフのレクチャーを受けながら実際の鼻うがいが体験できるブースを設置。鼻うがいに馴染みのない生活者にも体験してもらうことで、「痛くない」「鼻の奥まで丸洗い」という訴求ポイントを実感してもらう機会につなげています。

鼻うがいへの関心が高まるタイミングで企画することで、「興味はあるが使ったことはない」「どんな商品があるかわからない」といった生活者にも効果的にアプローチしました。

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2.青春を花粉で邪魔させない! 大学生に向けたロート「アルガード」の春休み応援広告

ロート製薬株式会社は、花粉対策ブランド「アルガード」シリーズのプロモーション企画として、大学生の春休みを応援するメッセージ広告を掲出しました。

春休みは旅行やテーマパークなどのイベントを楽しむ時期ですが、花粉症の人にとっては症状がつらくなる季節でもあります。そこで、春休みに大学生の利用が多く、お出かけスポットへつながるJR京葉線やJR大阪環状線・夢咲線などで3種類の中吊り広告を展開しました。

「もう、花粉で青春をあきらめない!」「花粉よ、私の春休み、邪魔しないでもろて。」「花粉で目をかきたくない!なにがなんでもビジュキープ!」という、花粉による症状に悩む大学生に向けた力強いメッセージが印象的です。

花粉症に悩む人が増えるタイミングに合わせ、花粉が迫ってくる様子を可視化したようなクリエイティブで印象づける電車内広告です。

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3. クロモジの香りで春の不調に寄り添う グランドハイアット東京の期間限定トリートメント

グランドハイアット東京の「Nagomi スパ アンド フィットネス」は、日本固有の香木「クロモジ」を使ったトリートメント「クロモジ スプリング リチュアル」を、2026年4月1日(水)から6月30日(火)まで実施します。

心身を落ち着かせる作用が期待されるクロモジを精油や飲み物に取り入れ、花粉や寒暖差で揺らぎやすい春に向けて整える時間を提供します。

スパは日帰りでも利用しやすく、気軽にホテルに立ち寄るきっかけにもなります。こうした利用が、レストランや宿泊など他のサービスへ関心にもつながり、ホテルとしての体験価値の広がりが期待できます。

花粉症対策そのものを直接的に訴求するのではなく、春の不調に寄り添うウェルネス体験という切り口で生活者との接点を創出しています。

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4. 「鼻セレブ」のスキンケアブランド 自社栽培の成分を用いたシートマスクを発売

王子ネピア株式会社は、スキンケアライン「ネピア 鼻セレブ SKINLISM」の第2弾としてシートマスクを発売しました。同ラインは2025年3月に洗顔ソープを展開しており、昨年に続いて花粉シーズンを狙った新商品投入となります。

スキンケアラインの基幹成分には、王子グループが北海道で10年以上かけて大規模栽培に成功した希少な国産カンゾウを採用。国内流通の多くが海外の野生採取に依存するなか、同社は資源枯渇防止や安定供給、栽培から抽出までのトレーサビリティ確保に取り組んできたといいます。

こうした知られざる企業努力を背景にした成分を軸に据えることで、単なるスキンケア新商品の追加にとどまらず、企業の姿勢そのものを伝える機会にもなっています。

花粉が気になる時期の「鼻セレブ」という認知の強さを生かしながら、スキンケアラインを継続的に展開し、ブランドを段階的に広げ育てていく取り組みです。

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5. 温浴施設・ハレニワの湯 地元企業のはちみつを使ったリフレッシュイベントを実施

埼玉県熊谷市の温浴施設「おふろcafe ハレニワの湯」は、花粉症に悩む人を応援するため、自然素材を使ったリフレッシュイベントを実施しました。

イベントでは、同じく熊谷に本店を構える「武州養蜂園」のはちみつを使った風呂と泥パックを展開。地元企業の素材を用いた企画は、同施設が継続して取り組んできたものです。(PR EDGEの記事はこちら)。

運営元のONDOホールディングスは複数の事業会社を傘下に持ち、「地域を沸かすための価値創造と地域活性化への貢献」を掲げています。本企画も、単なる館内イベントにとどまらず、地域の生業に光を当てる取り組みのひとつとして位置づけられます。

季節に合わせた企画展開に地元ならではの要素を掛け合わせ、地域に根ざした温浴施設としての存在感を高める狙いがうかがえます。

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6. 花粉症と森林の課題に向き合う エスエス製薬が杉由来のピローミストを支援

エスエス製薬株式会社のアレルギー専用鼻炎薬ブランド「アレジオン」は、EarthRing(株式会社大本久盛舘)が進める花粉杉活用プロジェクトに賛同し、ピローミスト「NESUGI」の取り組みを支援しています。

EarthRingは、杉を厄介な存在としてではなく、健康な森林を維持するための資源として捉え直す活動を進めています。「NESUGI」に使用されている花粉杉の葉から抽出した香りを“再生の象徴”と位置づけ、伐採と植え替えを循環させることで、花粉量が増え続ける森林課題に向き合う考えです。

一方、アレジオンは「花粉の少ない未来プロジェクト」を通じて、花粉杉の伐採や植え替えに寄付する取り組みを続けてきました。花粉症対策と森林再生の両面に関わってきた同ブランドにとって、EarthRingの姿勢は目指す方向性が重なり、今回の支援につながったといいます。

花粉症対策の製品開発にとどまらず、花粉の根本に目を向ける姿勢がブランドへの信頼にもつながりそうです。

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7. 「腸活」と「温活」で花粉に負けない体に ホテルニューオータニ大阪の朝食ビュッフェ

ホテルニューオータニ大阪は、朝食ビュッフェ「美味と健康の朝食」を、春シーズンに向けて「ウェルネス・モーニング」として強化しました。

体調を崩しやすい時期にあわせ、腸活と温活に着目した内容へとリニューアル。腸活は免疫機能の向上を、温活は腸の働きの活性化を意識した構成で、花粉が気になる時期に取り入れたくなるメニューとなっています。

また、ホテルの目前に位置する大阪城公園は桜の名所として知られています。今年の大阪の桜開花予想より約2週間早い、2026年3月12日(木)から桜に関連したメニューを追加し、春気分を先取りできる体験も提供しています。

体にやさしい朝食に加えて、季節を感じるメニューもそろえ、来館のきっかけをつくります。

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8. 花粉×洗濯の課題に着目 部分利用を切り口に来店を促すコインランドリー施策

株式会社ジーアイビーが展開するコインランドリー「ブルースカイランドリー」は、花粉シーズンをきっかけに新規利用を促す導線づくりを進めています。

春は外干し中の花粉付着や、取り込み時の室内への持ち込みなど、洗濯にまつわる悩みが増える時期です。同社はこの問題に対し、自宅洗濯派でも利用しやすい“部分利用”を提案しました。

自宅での外干し後の仕上げとして5〜10分だけ使う短時間乾燥や、洗濯せずにスチームだけでケアする「リフレッシュスチーマー」など、安価で試しやすいメニューを提示し、利用のハードルを下げています。

普段から利用している人にとっても新しい活用方法を提案でき、、既存顧客の利用シーン拡大にもつながりそうです。

さらに、公式SNSでクーポンを配布し、来店の後押しとなる施策も展開。花粉と洗濯という生活に密接した課題を入り口に、コインランドリーの利用価値を周知する取り組みです。

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9. SNSで認知を広げるLOWYA 花粉シーズンの室内対策を軸にEC・店舗へ展開

家具・インテリアブランド「LOWYA」は、住まいでできる花粉対策をテーマにした商品提案を行っています。

「侵入ブロック」「室内リセット」の2カテゴリに分け、花粉を入れない・減らすアイテムをピックアップしました。

オンラインショップだけでなく、昨年末にオープンした体験型店舗「LOWYA渋谷宮益坂店」を含む全国の実店舗にて一部展示しています。(渋谷宮益坂店に関するPR EDGEの記事はこちら)。

同ブランドは、デジタル面でも積極的にコミュニケーション施策を展開しており、公式SNSの総フォロワー数は230万人を突破。ユーザーの悩みに寄り添う投稿運用や、コメントへの丁寧な返信を特徴とする“専門性×親近感”を強みに運営をしているとのこと。

さらに、家具配置アプリ「おくROOM®」は累計75万ダウンロードを突破し、スマホ上で理想の部屋づくりを試せるツールとしてECや店舗に接点を広げています。

花粉による暮らしの見直しを起点に、オンラインとオフラインを立体的に組み合わせ、ブランド体験を広げていく取り組みです。

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10. 「痛くない鼻うがい」を生活習慣へ 小林製薬「ハナノア」20年の広告戦略

今年で発売20周年を迎えた、小林製薬株式会社の鼻うがい薬「ハナノア」。発売当初は「鼻うがい=痛い・怖い」という先入観が強く、普及の大きな壁になっていたといいます。

そこで同社は、説明よりも実際に使う姿を見せることで、痛くないことが直感的に伝わるコミュニケーションを継続してきました。

転機となったのは、2017年の山手線での電車広告です。鼻うがいのシーンをそのまま見せるインパクトのあるビジュアルで、認知拡大を図りました。その後、2020年には今田耕司さんを起用し、本人が実際に鼻うがいをする姿を映したCMで、痛くない印象づけを強化しています。

20周年の今年は、ダイアン津田さんを起用したWebCMを公開。「ゴイゴイスー」と掛け合わせて爽快感を訴求し、ネガティブな印象の払拭から気持ちよさを前面に出す表現へ進化させています。

鼻うがいを、手洗い・うがいに続く第3の衛生習慣として普及するため、今後はオンラインでの発信にも力を入れていく予定とのこと。花粉の時期に“鼻を洗う”習慣づけを広げる取り組みは、今後も続きそうです。

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花粉症向けPR・マーケティング10選|生活者の共感を集めた施策まとめ

花粉症は、多くの生活者が毎年向き合わざるを得ない悩みです。不快感や外出時のストレス、洗濯への影響など、負担は生活の細部に広がっています。

本記事で紹介した施策には、つらさをやわらげる体験や商品を提供するものから、地域資源や森林の問題にまで踏み込んだものまで、幅広いアプローチが見られました。

花粉症は、気分や行動の揺らぎにもつながります。こうした課題を生活者視点で丁寧に捉えることが、共感されやすい企画づくりの起点になるかもしれません。

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