動画で伝える「パーフェクトな赤いリップをメイクする方法」。そこに込められた痛々しいメッセージとは

インドでは、毎年1000件以上の濃酸をかけられる事故が起きています。そしてその90％が、異性からによる女性の被害なのです。2012年から2014年にかけて、その被害は2.5倍に膨れ上がりました。

ご紹介するこの映像のタイトルは、“パーフェクトな赤いリップをメイクする方法”となっていますが、そこには伝えなければならない深刻なメッセージが込められているようなのです。

女性のみなさん、こんにちは！

画面から明るく手を振る女性。「パーフェクトな赤いリップをメイクする方法をお教えしましょう。」と話す彼女に、思わず見入ってしまいます。同時にこの女性の痛々しい顔に、目をそらしたくもなります。

リップの作り方をご紹介

そしてステップ1、2、3…と、リップの作り方を紹介していきます。ブラッシングをして、潤いを与えてから輪郭を描き、徐々に仕上がっていくリップ。でも痛々しさは全く変わりません。

最後に、最も重要なステップです

今まで明るくレクチャーしていた彼女の表情が一変、最後に深刻なメッセージを告げます。

口紅はお店で簡単に手に入れることができます。濃酸のように。そのため毎日、女性が濃酸をかけられるような被害に遭っているのです。そこで、濃酸を簡単に買えることを禁止する法案を成立させるために、請願書にサインを集めています。

インドの“Make Love Not Scars”による映像でした。こちらのサイトで、署名活動を行っています。

皮膚が剥け、視力や聴力を失い、肌を溶かし骨まで露出することもある恐ろしい濃酸。耐え難い痛みの末、死に至るケースもあります。こんなDVは許されません。そしてこれ以上被害に苦しむ女性が出ないよう、トイレの洗浄液として簡単に手に入る濃酸の販売を禁止する法案が成立することを、切に願います。